日本ヒューレット・パッカードは4月20日、IT環境の移設を支援する「HP移設サービス」を同日より提供すると発表した。あわせて、他社製ハードウェアに対応した保守メンテナンスサービス「Integrated Multi Vendor Service」も提供を開始する。これらのサービスで、同社は迅速かつ円滑なデータセンターの移設実現に加え、データセンターの移設および統合後のコスト削減に貢献するとしている。
同社によると、データセンターをはじめとするIT環境の統合や移設に関するサービスは、IT機器の物理的な移動が中心だったという。そのため、複数ベンダーのハードウェアが混在する複雑な環境下での移設プランの策定や移設作業、業務中断への対策など、多くの課題を抱えていたとする。
HP移設サービスでは、IT環境の移設をトータルでサポートすることにより、迅速かつ円滑なデータセンターの移設を支援する。同社のノウハウと実績をもとに、データセンター移設にともなう基本的なIT機器の移動から、システム環境と業務への影響を考慮した移設プランの策定、マルチベンダー環境における移設実働までをカバーする点が特長となる。サービスメニューとしては「移設プランニングサービス」と「移設サービス」が用意されている。
移設プランニングサービスでは、複雑な工程を必要とする移設や、大規模データセンターの移設を円滑に実施するための計画を策定する。詳細な要件定義や作業分解図を作成するとともに、移設計画書を作成し、安全で効率的な移設サービスを提案するという。移設サービスは、小規模から大規模まで対応しており、実際の移設作業を効率的に実施するための作業計画を作成し、計画に基づく移設実働を提供する。また、コンティンジェンシー計画やレビューなど、ユーザーの要求に応じた各種支援も実施するという。
HP移設サービスでは、ユーザーの要望に応じて、拡張サービスも提供する。Integrated Multi Vendor Serviceも拡張サービスの1つで、データセンターの移設および統合後のマルチベンダー環境における保守窓口をHPコールセンターに集約し、障害の切り分けから修復作業までを一括で実施するサービスとなる。これにより、システム全体の機能停止時間を最小限に抑えるという。また、各ベンダーとの契約窓口も日本HPに一本化することで、契約更新業務などの負担を軽減するとともに、マルチベンダー環境でのコストを大幅に削減することができるという。
HP移設サービスの提供価格は、移設プランニングサービスが157万5000円、移設サービスは1ラックあたり52万5000円となる。
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