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「iPhone」への搭載がうわさされるNFC--実現までの課題を考える - (page 4)

Josh Lowensohn (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2011年04月01日 07時30分
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 そうなると、最後のハードルの1つは通信事業者の問題だ。通信事業者は、iPhoneなどのデバイスがWi-Fiネットワークの圏外にあるときにデータ通信を提供するゲートキーパーの役割を担い続けている。さらに重要なことだが、通信事業者のネットワークを利用する携帯電話で認められることと認められないことを定めた契約があり、Appleのような企業はその条件に従わなければならない。

 Appleは、アプリケーションの配信といったことだけでなく、システムソフトウェアの更新、マーケティング、デザインといったことについても強い決定権を持つことで、デバイスメーカーと通信事業者のパワーバランスを変えるのに貢献したことを評価されている。それでもAppleは、NFCについてはもう一度戦わなければならない。

 「通信事業者は、2000年代中盤の数年にわたるNFCの試験導入を通じて、NFCがコンシューマーの間で人気が高いことを認識している。コンシューマーがNFCでの決済を試したところ、コンシューマー向け製品としては最高クラスの反応を得られた。通信事業者はそのことを認識している。また、NFCに巨大なビジネスがあることを分かっており、App Storeで逃したものを今度は逃したくないと考えている」(Ablowitz氏)

 NFCが他の技術と異なる点の1つは、携帯電話をNFCリーダーと組み合わせて使う際に、携帯電話が通信事業者のネットワーク上にある必要はなく、通信事業者のネットワークに接続されている必要さえないことだ。またNFCでは、ユーザーにPINやパスワードコードの入力を求めて認証するように設定することもできる。そのようなセキュリティ上の決定は、まだ決済プロバイダーの意向次第だとAblowitz氏は説明している。しかし、NFCチップのセキュリティについては、通信事業者の方に大きな権限が与えられつつある。

 「Mobile World Congressで発表されたサムスン製端末など、一部のAndroid搭載携帯電話では、NFCチップについて通信事業者が全面的な決定権を持つようになるだろう。セキュリティの要素については通信事業者が責任を持つ」とEads氏は述べる。同氏はこの形をHTTPSの認証局と比較した。HTTPSの認証局は、ウェブサイトの所有者が所有者であることをユーザーに証明できるようにして、安全な接続を実現する。「通信事業者はその点について決定権を持ち、取引から利益の分配を得る」

 その利益はどの程度のものになるのだろうか。そしてAppleはそれを回避する方法を見つけだそうとするだろうか。特にその2点は、どのような決済プラットフォームであれ、市場に投入する際に障害となってきたと思われる。Appleの場合には、同社が強い決定権を握ろうとする傾向にあること、またすべての市場で同じ製品をリリースしようとすることから考えても、とりわけ重要な問題だ。iPhoneのような製品について、Appleは地域によって特定のハードウェア機能があるバージョンとないバージョンを作るといったことは好まないだろう。

 「Appleに必要なのは、単なるチップよりもはるかに大きなことだ。あるサービスを市場に投入するかどうかというビジネス上の意思決定をしなければならない。そのサービスはiTunesやiBooksと同じくらい大規模なものだ。ユーザーの決済手段をどのように携帯電話に組み込むかというアプローチを決める必要がある」(Ablowitz氏)

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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