Appleは初代「iPad」を見直し、さらなる薄さが魅力の「iPad 2」を生み出した。同社がスリム化を実現した過程を、IHS iSuppliが明らかにしている。
Appleは、初代iPad本体の厚みを34%削り、13.4mmから8.8mmにスリム化した。同時に重量も、700gから600gと、15%の軽量化に成功した。
では、具体的にどうやってこれを実現したのだろうか。IHS iSuppliの分解解析担当アナリスト、Kevin Keller氏は、米国時間3月16日付の調査レポートで、薄型化の最大の要因はiPad 2のバッテリ部分にあると書いている。Keller氏によると、iPad 2では、この部分が初代iPadの厚さ6.1mmから59%薄い2.5mmになったという。
「iPad 2のバッテリ設計は初代iPadからの大きな変化を示している。Appleは、比較的厚みのある2つのセルを、薄型化した3つのセルに変更し、バッテリ構造全体を平たん化した。また、この新設計により、バッテリ部分を保護する射出成形加工のプラスチック製サポートフレームが不要になり、さらなる薄型化につながった」(Keller氏)
Keller氏によると、この改良によってiPad 2では、体積比のバッテリ寿命を示す出力密度を10~15%高めることができたという。
その他の軽量化要因には、ディスプレイ用の型打ち加工された金属製薄板フレームの廃止(ディスプレイ部分のサイズを初代iPadから17%小型化)や、厚みを減らしながら耐久性を維持する新たなガラス技術などがある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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