UPDATE サンフランシスコ発--Hewlett-Packard(HP)の最高経営責任者(CEO)を務めるLeo Apotheker氏は米国時間3月14日、2010年秋の就任以来、初めて公式にIT関連の記者やアナリストの前に姿を現し、HPの将来に対する自身のビジョンを説明した。
Apotheker氏は、当地にあるYerba Buena Center for the Arts(YBCA)において、HPは将来、クラウドサービス、機器間の接続性、ソフトウェアの3つの分野に注力していくとして、「われわれのビジョンは、接続された世界に対し、シームレスでセキュアな環境を意識した体験を提供することだ」と述べた。
Apotheker氏によると、同氏はこの4カ月半にわたるHP社内での検討を経て、この戦略をまとめることができたという。「この間、わたしは万全の態勢で準備を進め、ビジネスを掘り下げて、顧客やパートナー、そして何人かの投資家に会っていた」とApotheker氏は述べた。同氏は「とてつもない強み」を見いだす一方で、「さらなる戦略的強化が必要な」分野もいくつか認識したという。こうした重点分野の多くは、エンタープライズ業界における成長を高めることにある。
HPが重点を置く新たな分野は、「大規模データ」になるという。Verticaの買収はまもなく手続きが完了する予定となっているが、これはHPの方向性を示す良い例だとApotheker氏は述べた。HPは、同社の企業顧客が各コンポーネント、在庫、ウェブブラウズしたデータなどの追跡といったビジネスインテリジェンス(BI)のリアルタイム分析を行う際にこれを支援するため、HPブランドの分析アプライアンスを「ごく近いうちに」発表する予定だという。HPは、顧客が情報をより迅速に得られるようにすることで、戦略的意思決定を速めることができるよう支援していくと述べた。
「HPは強力だが、われわれを取り巻く世界の変化もさらに目まぐるしくなっていることを、われわれは認識している」とApotheker氏は述べ、エンタープライズ技術の世界も、消費者世界における技術的変化のペースに足並みを合わせなければならないと指摘した。
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