グーグル、「Bing」が検索結果を模倣と主張--Search Engine Land報道

文:Stephen Shankland(CNET News) 翻訳校正:湯本牧子、高森郁哉、編集部2011年02月02日 08時15分

UPDATE Googleは、「Bing」の検索結果の奇妙な点に気がつき、さらに詳しく調べるためにおとり調査を実施した結果、Microsoftが自社の検索エンジンにおいて、Googleの検索結果を模倣していると結論付けた。

 これが、Search Engine LandのDanny Sullivan氏による米国時間2月1日付けの報道の内容となる。同氏は本件について両社と連絡を取り、Googleの証拠を提示した。同報道によると、模倣が疑われるのは「Internet Explorer」の「Suggested Sites」機能とブラウザ向けの「Bing Toolbar」である。どちらも、検索時にユーザーがどのリンクをクリックするかというデータを収集することができる。

 今回の件を最初に気付いたのは、検索語における入力ミスの修正を担当し、自社と競合製品のパフォーマンスを詳細に調査するGoogleのチームである。入力ミスがあってもGoogleがそれを修正できる場合、修正された語に基づく検索結果が表示されるが、同チームは、Bingも入力ミスを修正したと通知することなく、それらの検索結果を表示することに気付いた。

  • Googleがハンドコーディングしたおとりの検索結果の1つに基づいたBingの検索結果。以前はGoogleだけに表示されていた。

    提供:Google

  • Googleにおけるオリジナルのハンドコーディングされたおとりの検索結果。

    提供:Google

 そこでおとり調査が実施された。問題の行為が実施されていることを把握するための「ハニーポット(おとり)」が仕掛けられた。Googleは、「ある検索語に対するページを手動でランク付けできるようにするための一時的なコード」を作成し、「hiybbprqag」や「ndoswiftjobinproduction」といった、明確な意味をほぼ持ち得ない特定の語に対する検索結果にこのコードを仕組んだとSullivan氏は報じている。ハンドコーディングにより、Google検索でこれらの語を入力すると、通常は表示されない、特定のウェブページが検索結果として返されるようにした。

 次にGoogleは、従業員らに自宅でSuggested SitesとBing Toolbarを有効にしたInternet Explorerを使用して、これらの検索語を入力し、上位に表示される検索結果をクリックしてもらった。今回の実験前には、BingもGoogleもハンドコーディングされた結果を返すことはなかったにもかかわらず、2週間後にはBingも、ハンドコーディングされたGoogleと同じ結果を返すようになった。

 Microsoftは1日、この行為を続行するつもりかどうかについては述べなかったが、どうやらGoogleが主張するような「不正行為」であるとは考えていないようである。

 Microsoftは、ZDNetブロガーのMary Jo Foley氏に対するコメントの中で、「Googleの結果を模倣してはいない」ときっぱり述べた。しかし、その否定には、解釈の問題が潜んでいる。

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