米CNETがWindows 7の発表時に書いたように、同OSが成功したのは、MicrosoftがPCメーカーやユーザーからフィードバックを積極的に求めたことが大きな要因だ。PCメーカーによると、Microsoftの開発プロセスは昔から極めて秘密主義的なものだったが、Windows 7では、発売時に互換性とカスタマイズ性を高められるよう、同社は情報を開示して交換したという。Vistaにはその点で問題があった。
では、「Windows 8」(Microsoftは新OSに別の名前を付けるかもしれないが)はどうなるのだろうか。最近のうわさによると、Windows 8には非常に強力な仮想化機能が搭載されており、プロセッサ開発競争のペースを加速し、バッテリ寿命やパフォーマンスを制限してきた高負荷作業の多くをクラウド上で実行できるほどになるという。そのようなアーキテクチャが実現すれば、Microsoftとデバイスメーカーの両者が、より幅広いフォームファクタやUIの可能性を試したり、ソフトウェアやセキュリティのアップデートを提供する新しい方法を追加したりする余地が生まれるだろう。ここで重要になるのは、その実験が開発者とユーザーの両方にとってあまりにも不快なものになるのを避けるにはどうすればよいかということだ。
そのようなシステムは次のWindowsで提供されるかもしれないが、それでも長期的な質問に対する答えにはならない。Windows 8の次は何が来るのか。その次は何が来るのか。そして、Microsoftの経営陣には次のステップを予測して、将来の計画を立てられる人材がいるだろうか。このことは、Ray Ozzie氏が先ごろ退職したことで、間違いなく疑問視されるだろう。Ozzie氏はMicrosoftの焦点と収益の流れをクラウドへ移す上で重要な役割を果たした。そのことが今後、Windowsの開発ロードマップにどの程度の影響を及ぼすのかは、注目すべき問題だ。
ただし1つだけ明白なことがある。それは、Windowsは強力なシリーズ製品だということだ。Windowsは洗練と再評価のサイクルを常に繰り返している。いくつかの失敗を思い出すことはたやすいが、将来について考えることの方が難しいものだ。また、Microsoftは25年間のほとんどの期間、トップに君臨してきたため、同社が多くのことを適切に行っていないと主張するのは難しい。
今後のことは誰にも分からない。いつかは、Madonnaが新しいアルバムを作ることに嫌気がさす日が訪れるかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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