「Windows」25周年--PC業界での成功と新たな課題 - (page 3)

文:Josh Lowensohn(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年11月25日 07時30分

「Windows 7」への道

 では、どういう過程を経て今のような状況になったのだろうか。1985年11月20日、MicrosoftはDOSプロンプトコンピューティング体験に代わるものとして「Windows 1.0」を出荷した。ユーザーはコマンドを覚えなくても、ファイルディレクトリの閲覧やプログラムのインストールが可能になり、プログラムを簡単に起動できるようになることなどが売りだった。コマンドを使わなくても、キーボードとマウスで操作することができた。さらに重要なことは、マルチタスキングを採用し、同時に複数のアプリケーションを実行できるようになったことだ。

 マルチタスキングは、今では当たり前のものと考えられているが、当時はコンピューティングの生産性を高める魅力的な機能だった。とはいえ、Windowsはバージョン1.0の発売から約5年後に「Windows 3」が登場するまで、大きな人気を得ることはなかった。2年間で1000万本を売り上げたことから測れるWindows 3の成功は、OSのルックアンドフィールとレガシーソフトウェアに対する下位互換性に依るところが大きかった。

 Windows 3時代に続いて、Microsoftは「Windows 95」を発表した。同OSはスタートボタンやタスクバーを採用しており、The Rolling Stonesを起用した大規模な広告キャンペーンが展開された。その後の6年間で、「Windows 98」「Windows 2000」「Windows Millennium Edition」「Windows XP」が発表された。XPはその後、非常に大きな成功を収めたが、予想よりも長い期間にわたって現役を務めることになった。その大きな要因は、5年後にリリースされたXPの後継Windows Vistaだ。

 Vistaは堅調な売り上げを記録したものの、消費者と企業の両方が冷めた反応を示した。この問題は、Microsoftがデバイスメーカーに対して事実上譲歩したことで、さらに複雑になった。デバイスメーカーはVistaが発売されてから1年以上が経過していたにもかかわらず、Microsoftの旧OSであるWindows XPを搭載した新品コンピュータを売り続けることができた。

 Vistaの後、現行のOSである「Windows 7」が登場した。Windows 7はMicrosoftにとって大成功となった。同社は2009年10月の発売以来、Windows 7を2億4000万本以上販売している。販売のペースもVistaより速く、パッケージ版の販売は発売直後の同期間中にVistaよりも234%多かった。

コンピュータ上で同時に複数の作業を処理するのは当然のことのように思えるが、当時はそうではなかった。 コンピュータ上で同時に複数の作業を処理するのは当然のことのように思えるが、当時はそうではなかった。
提供:Microsoft

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