インテルとAMDの新たな競争--CPUとGPUの統合チップ - (page 2)

文:Brooke Crothers(Special to CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年09月03日 07時30分

 もちろん世界最大のチップメーカーであるIntelは、自分たちの方が優位に立っていると考えている。なぜならIntelは同社の最先端の製造テクノロジによって、より早い時期に、より多くのものを1つのシリコン上に統合できるからだ。例えば、Intelの「Atom」チップは既に2つのプロセシングコアとグラフィックス機能を単一のシリコン上に統合している。

 また、Intelは2010年に32ナノメートルテクノロジへの移行を最初に果たした。それによって、Intelはチップ上により多くの機能を詰め込めるようになった(AMDの製造パートナーであるGLOBALFOUNDRIESは2011年まで同テクノロジへの移行を行わない予定だ)。Intelの次期32ナノメートルアーキテクチャ「Sandy Bridge」は、この取り組みが結実したものになるだろう。IntelのシニアフェローであるMark Bohr氏は「Sandy Bridgeは同一チップ上で、複数のコアをグラフィックス回路と統合している。Intelは統合デバイスメーカーであるため、これらすべての部品を社内で最適化して、他社よりも早く最先端の製品を発売することができる」と話す。

 さて、AMDとIntelが今後6〜12カ月ほどの間に発売を予定しているノートPC中心のテクノロジをここで簡単に紹介しよう。もちろん、最終的にどちらが勝つかを決めるのは消費者である。

AMDの「Ontario」(2010年):

  • 根本的な再設計、消費電力が非常に低いx86コア
  • 単一のシリコン
  • 最大2つのCPUコア、DirectX 11 ATI 5000シリーズのGPUテクノロジと新しい動画デコーダを搭載
  • ターゲットはネットブックと超薄型ノートPC、オールインワンPC
  • 40ナノメートルの「バルク」プロセス(TSMC*が製造)
  • 2010年第4四半期に出荷予定で、2011年前半にOntario搭載ノートPCが発売予定

*Taiwan Semiconductor Manufacturing Company

AMDの「Llano」(2011年):

  • 最大4つのCPUコア、DirectX 11 GPU、アップグレードされたATI 5000シリーズGPUテクノロジ、動画デコーダを搭載
  • 単一のシリコン
  • ターゲットはメインストリームおよび超薄型ノートPC、デスクトップ市場セグメントの一部
  • 32ナノメートルのHigh-kメタルゲートプロセス(GLOBALFOUNDRIESが製造)
  • 2011年の前半に出荷予定

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