世界最大手の電機メーカー数社がタブレット市場への猛攻を準備中だ。しかし各社は、スタートする前から当面は状況が不利であることに気づいている。
サムスンやLG Electronics、Acer、Hewlett-Packard(HP)、ASUSTeK Computer、Research In Motion(RIM)、Dellは、現在から2011年3月の間にタッチスクリーンタブレットを発売することを、既に発表するか示唆しているものの、競争にはかなり出遅れている。Appleは4月の「iPad」発売以来、実際のデバイス販売台数でも、また多くの顧客の心をつかんだということでも、このカテゴリで先を行っている。
このカテゴリは新しい。iPad発表前は、スマートフォンよりも大きく、軽量OSを稼働する大型タッチスクリーンデバイスは、消費者向けには広く発売されていなかった。しかしAppleは最初の一歩を踏み出すと、振り返りもしなかった。同社はiPadを1カ月に約100万台販売しており、発売以来そのペースを大きく緩めてはいない。
市場調査会社IDCによれば、メディアタブレット市場全体での販売台数は、2010年末までに1200万台以上、2011年末までに2500万台に達するという。Appleは6月末までに300万台以上を販売しており、このペースで考えると、現在までに約400万台を販売していることになる。これはIDCによる2010年の予測販売台数のほぼ3分の1だ。その上、極めて重要なホリデーショッピングシーズンが控えている。では、後発のメーカーは実際のところどうなるのだろうか。
一見したところ、サムスンの「Galaxy Tab」やHPの「webOS」ベースのスレートが、短期間でこの市場の相応のシェアをAppleから奪い取る可能性は、あまり高くないように思える。こうしたメーカーには、Appleと競争できるだけのリソースやブランド認知度があるが、現段階では、製品の店頭販売を始めたばかりか(Dellの「Streak」)、生産を開始しようとしているところだ(そのほかの製品)。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス