しかし、優れたソフトウェアとアプリケーションストアもさることながら、最も基本的な部分としては、印象的なハードウェアがなければならない。Gartenberg氏は、時代遅れのタッチスクリーンテクノロジや、ローエンドのプロセッサ、寿命が4時間しかないバッテリでは、このカテゴリで支配的な地位にある製品との違いを打ち出すことはできないだろうと語る。
「発表した製品が少なくともiPadと同じくらいよいものでなければ、勝ち目はない。しかし、それは単に『iPadに劣らないものを作るにはどうすればよいか』ということではなく、製品をどうやって差別化し、iPadよりも優れたものにするかということだ。その上Appleは、既に次のバージョンに向けて取り組んでいる」(Gartenberg氏)
差別化はさまざまな形で行うことができる。RIMは同社のタブレットを「BlackBerry」とセットになるような製品にしようとしていると報じられている。そうすれば、忠実なBlackBerryユーザーにとって魅力的な製品になるかもしれない。また、タブレットでFlashを採用すれば、Appleが「iOS」でFlashを排除したことを不満に思っている人は興味を持つだろう。カメラを1つか2つ(前面と背面に)搭載することも、Appleがまだやっていないことだろう。
RIMとHPはともに、Appleと同じように独自のOSを持って、それを管理しているという強みがあるが、今のところ、そのOSがタブレットでの使用に適しているかどうかは証明されていない。
「BlackBerry 6」とwebOSはどちらもスマートフォン向けに作られている。iOSがスマートフォン向けに作られたのと同じだ。AppleはiOSを単に大型スクリーンデバイスに放り込んだわけではなく、時間をかけてiPad向けに微調整した。RIMとHPが同じことをする可能性は非常に高いが、時間はかかりそうだ。
HPには豊富なリソースをwebOSにつぎ込めるという別の強みもある。しかし、デベロッパーをめぐって、AppleのApp Store、Android、BlackBerryと競い合うことになるだろう。
困難なことではあるが、タッチスクリーンタブレット市場におけるAppleの優位性は乗り越えられないものではない。そして、さまざまなうわさから判断すると、その困難を受けて立つ実力ある製品が数多くあるのは確かだ。
「Appleは、無人の土地だったこのデバイス分野で初めて成功したベンダーだ。しかしここでの教訓は、だれもその土地をAppleに引き渡すつもりはないということだ。2010年第4四半期からは、もっと多くのことを耳にするだろう」(Gartenberg氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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