禅ケータイの各機能はトンデモケータイとして標準的なものを搭載しており目だったものは無い。だが仏教に特化した端末だけに関連アプリやコンテンツが多数搭載されている。中でも一番の目玉はあのODIN 99も搭載していた「移動仏壇機能」である。メニューから「付加機能」→「移動仏堂」でこの機能を使うことができる。ただし、内容は待ち受け画面の御釈迦様の画像を表示するだけとシンプル。でもキャリア表示やアンテナマークなどが表示されないため、待ち受け画面を見るよりもこちらのほうがいいだろう。
一方仏教関連コンテンツも充実している。マルチメディアコンテンツとしては仏教関連の動画、お釈迦様、仏像などの画像が88枚、さらにお経のMP3、仏教入門などのテキストが電子ブック形式(詳細は不明だがトンデモケータイは標準対応)で付属のメモリカードに満載されている。ただしこれらのコンテンツは「動画再生」「音楽再生」「画像アルバム」など別々のアプリから利用することになる。アプリは音楽プレーヤーは仏教らしさを出したイメージになっているが、他はそこまで手が込んではおらず、このあたりは若干作りこみが甘い。まぁトンデモケータイなんだからそのあたりは仕方ないところだろう。
ちなみに電子ブックアプリの名前は「経書閲覧器」。いかにも仏教コンテンツを読むための専用アプリっぽいが、他のトンデモケータイ搭載の「電子ブックリーダー」そのもので、それっぽく変名しているのだ。また「念計計算器」というアプリもあるが、お経を計測するアプリと思いきやこれはただのストップウォッチだった。まぁこうやって普通のアプリの表現を仏教っぽく改変するのも頭のいい方法かもしれない。独自アプリを開発しなくとも、既存アプリの名前を変えてコンテンツをプリインストールしておけば実質的に「専用アプリ」を提供しているようなものといえるだろう。
なお前述したODIN 99が移動仏壇メニュー内から全ての仏教関連コンテンツにアクセスできたことと比較すると、ちょっと使いにくいのが残念。むしろファイルマネージャーを利用して直接メモリカード内のコンテンツを開いたほうが使いやすいかもしれない。このあたりはまた将来きっと出てくるだろう、他社の仏教ケータイに期待するとしようか。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」