一方、陪審はPage氏の宣誓証言について、どのように考えるのだろうか。
Viacom側の弁護士による3時間の質問の中で、Page氏はGoogleのYouTube買収に関する重要な詳細を1つも思い出せなかった。Page氏がスタンフォード大学でコンピュータサイエンスの博士号を取得していること、歴史上で最も強力な広告システムの1つを構築するのに貢献したこと、そして、2009年に230億ドルの売上高を記録した企業における3人の最高幹部の1人であることを考慮してほしい。にもかかわらず、Page氏は自分の会社が実施した最大の買収案件に関する重要かつ基本的な事実、さらには自分自身の会社に関する一部の重要かつ基本的な事実も思い出すことができない。
Page氏は買収前にYouTubeに著作権問題がある可能性について話し合ったことを覚えているか、という質問を受けた。また、Googleが最終的にYouTubeに支払った16億5000万ドルという金額について、同社の経営陣やアドバイザーと話し合ったことがあるか、と尋ねられた。YouTube買収前に、Google自身が開発した動画共有サービス「Google Video」は著作権侵害コンテンツをフィルタリングしていたか、という質問も受けた(Google Videoはフィルタリングを行っていた)。
Page氏はこうした質問を何十回もされたが、毎回「思い出せない」という全く同じ答えを繰り返した。
対照的に、Googleの最高経営責任者(CEO)であるEric Schmidt氏は1年前の宣誓証言で、多くの詳細を明かした。Schmidt氏はYouTubeの買収について、Page氏を含むGoogle取締役会と話し合ったことを覚えており、GoogleがYouTubeに10億ドルの割増金を支払うよう提案したことまで記憶していた。
Googleの広報担当者はPage氏の宣誓証言について、「PageはYouTubeの運営面には関与していなかった。Viacom側の弁護士はそのことを知っていたにもかかわらず、Pageが何も知らない、また知ることを求められてもいなかった話題や技術的問題について、しつこく質問し続けた」と述べた。
ほかに大きな注目を集めている興味深いニュースには、両社が電子メールの中で相手について話すときに乱暴な言葉を使ったことなどがある。
あるViacom幹部は「あの忌まわしい奴らめ」と書いている。
あるYouTubeの従業員は「奴らは死んで、地獄で朽ち果てればいい」と書いた。
もう一度言うが、これらの名文句は判決の行方に何ら影響を及ぼさないだろう。しかし、町内で最も強い2人の子供による喧嘩と同じようなもので、そこから目を離すのは難しい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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