サンフランシスコ発--2009年はDavid Webster氏にとって非常に忙しい年だった。同氏は、「Windows 7」がユーザーのアイデアから生まれたものだということを世界中に納得させ、「Bing」という言葉を一般的な語彙に加えようと奔走していた。
とはいえ、MicrosoftのチーフマーケティングストラテジストであるWebster氏は、今後も休む暇はあまりないとみている。2010年にWebster氏がすべきことは、「Office」はクールである、子供の父親と母親にも自分専用の「Xbox」が必要である、そして「Windows Phone」は「iPhone」の信頼できる代替品になり得るということを、消費者に納得させることだ。幸いなことに、Microsoftはこういったことすべてを行うのにいくらかお金を出すつもりがある。
Webster氏は先週のランチミーティングで、「われわれは現在、これまで以上に、広告に予算を投じようという流れにある」と語った。Microsoftは額を明らかにしてはいないが、2010年には2009年とほぼ同額の広告費を支出するとみられている。
Microsoftは今後も、同社を指示するユーザーの声を使っていく計画だ。Appleは、米国で放映されているCMで、WindowsをJohn Hodgman演じる退屈な「PCガイ」としてみせたことで、Microsoftに大きなチャンスを与えてくれたとWebster氏は言う。
「結局のところ、Appleはハードウェアプラットフォームを1人の人間で擬人化するという選択をした。そうすると、Appleはわれわれの製品だけでなく、われわれの顧客についても意見を述べていることになる。われわれが取り組んでいる多くの仕事では、それを逆手にとって、『顧客がMicrosoftのことを誇りに思うように、Microsoftは顧客を誇りに思っている』とうまく伝えていると思う」(Webster氏)
その取り組みは広がりを見せそうだ。Microsoftは、「Office 2010」ではさらにコンシューマー中心の広告にしようと考えている。
Webster氏は、多くの人がOfficeを日常的な作業に使っていると同時に、「OneNote」で競技場のトラックを設計する人から、「Excel」で刺繍のデザインを考える人まで、驚くような使い方をする人々もいると言う。Webster氏の友人は、過越祭の儀式を、Charlton Heston主演の映画「十戒」の音楽を埋め込んだ「PowerPoint」の中で行った。
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