Acerが、計画していると言ったとおり、競合製品を出したとしたら、やはり手ごろな価格となる可能性が高いだろう。もしかするとDellやHPのタブレットよりも安いかもしれない。製品を差別化する上で、新機能やデザインよりも魅力的な価格を強調するというのは、善かれ悪しかれ、Acerの得意とするところだ。同社は数年前から、より安いノートPCに対する要望をとらえて、安価なネットブックのカテゴリを支配し、PCメーカーのランキングを駆け上がった。同社は今や、全体でトップのHPに次ぐ第2位となっている。
ソニーは、現時点ではまだ選択肢を評価しているところだと言っており、予想するのは難しい。同社にはすでに電子書籍端末が数モデルあり、また「dash」という新しいタッチスクリーン式メディアデバイスがある。これは簡単に持ち運べるものではないが、199ドルという価格は途方もなく高価だというわけでもなく、ソニーがこのアイデアに手を加えて、より携帯しやすい製品にするということは考えられる。
OSについては、iPadの競合製品は大きく分かれるだろう。Dellはすでに、同社のMini 5はGoogleの「Android」で動くと言っている。一方、HPの「Slate」は「Windows 7」デバイスになる予定だ。Androidのユーザー体験は、デバイスに新しいソフトウェアを追加するのにアプリケーションストアを使い、主にモバイル環境でメディアを消費するのを容易にすることに焦点を合わせているという点で、iPadに非常に近い。Dellにとって、Appleのユーザー体験に代わるものを求める人々に対しAndroidを強調することは、賢明だろう。携帯電話機メーカーの間では、それが明らかにうまくいっている。
HPは、CESでMicrosoftとともにSlateを発表し、それにWindows 7を搭載することで、このデバイスを、物理キーボードがないにしても、コンピュータとして売る計画だということを示している。確かに、「タブレットPC 2.0」を購入する人もいるだろうが、非常に多くの消費者を魅了するのは難しいだろう。企業に対しては、このデバイスに出費するよう説得できるかもしれない。しかし、一般の消費者については期待できない。
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