先ごろFacebookのサイト上に掲載された、新しい「Facebook決済事業」チームの数件の求人広告から判断すると、同社はオンライン決済の分野で重要な企業になろうと、本腰を入れているようだ。
Facebookが募集しているのは、「製品チームおよびエンジニアリングチームと部門を超えて連携し、何億人ものユーザーと増え続ける広告主にとって役立つツールやシステムを設計」する「決済事業ストラテジスト」と、アイルランドのダブリンにある同社オフィスで、欧州および中東の国々における料金請求と決済、セキュリティ事業を担当するリスクマネジメントの専門家だ。
「決済事業チームのメンバーが牽引するプロジェクトは、Facebookのビジネスに多額の収入をもたらし、当社の今後の事業拡大を実現させる可能性を秘めている」と同社求人サイトは説明している。この求人広告はそもそも先々週の末にInside Facebookが見つけたようだが、掲載されたのがいつなのかははっきりしない。
これは決して意外なことではない。Facebookは何年も前から、「決済」事業への進出を望んでいたからだ。かつて、「Facebook Wallet」と呼ばれるPayPalに似た製品についてのうわさが大いに語られ、Googleの「Google Checkout」製品開発を指揮したBenjamin Ling氏をFacebookが雇ったことで、そのうわさは説得力を得た。このときは、内部政治の問題が生じ、Ling氏はFacebookでのポストを離れGoogleに復帰した。
もう1つ、決済製品の開発が止まっていた理由として考えられることに、「Facebook Wallet」プロジェクトのうわさが流布していた2008年当時は、Facebookであれほかのソーシャルネットワーキングサイトであれ、広告売り上げから大きな利益を上げることはできないとの強固な共通認識が存在していた、ということがある。Googleまでもが、ソーシャルネットワーキングサイトに広告費をつぎ込むのは良い選択ではないと述べていた。世界的な広告業界の景気悪化が始まったことや、Facebookがより多くのベンチャー資金を渇望していると報じられたことも、あまり助けにはならなかった。
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