先日のFacebookによるユーザープライバシー管理の簡略化は、一部の政策立案者にとって十分なものではなかった。
Facebookは米国時間8月27日、カナダ政府のプライバシー委員会と連携して、Facebookのユーザープライバシー管理と開発者向けAPIへの新しい修正を発表した。そして、これらの変更点のターゲットは、Facebookの開発者プラットフォーム上で構築された多くのサードパーティー製アプリケーションである。これは、開発者にとって、重大な影響が生じる可能性がある。開発者の中には、Facebookでの活動がほぼ唯一の収入源という人もいる。
同プライバシー委員会の事務局は7月、Facebookに対する一連の提言をリリースし、サードパーティー製アプリケーションが多くのユーザーの個人データにアクセスできることへの懸念を特に強調した。「Facebookにとって、プライバシーの問題が最優先事項であることは明白だ。それにもかかわらず、われわれは、Facebookの運営方法に重大なプライバシー問題があることを発見した」とコミッショナーのJennifer Stoddart氏は当時、声明で述べた。
Facebookの最新の変更によって、サードパーティー製アプリケーションはアクセスするユーザーデータフィールド(誕生日やお気に入りの音楽、地理的位置情報など)を明確にしなければならなくなる。また、アプリケーションがユーザーの友人のプロフィールデータにアクセスする前に、ユーザーによる明白な許可が必要になる。これは、米自由人権協会(ACLU)の支部が今週提供した提言とも適合している。提言では、サードパーティー製アプリケーションが(ときにはユーザーに知らせることなく)アクセスできる個人データの量が強調されていた。
「委員会事務局との生産的かつ建設的な対話により、われわれは自らのポリシーと慣行を改善し、Facebookユーザーにより大きな透明性とプライバシー管理を提供する機会を得ることができた」とFacebookのグローバルコミュニケーションおよびパブリックポリシー担当バイスプレジデントであるElliot Schrage氏は27日、リリースで述べた。「これらの変更点は、Facebookユーザーにとって有益で、委員会のすべての懸念に対応するだけでなく、業界にとっても新たな標準を設定するものだとわれわれは考えている」(Schrage氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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