津波警報を可能にしているものの1つが、太平洋の至る所に設置された海底津波計(Deep-ocean Assessment and Reporting of Tsunami:DART)基地局から収集されたデータだ。NOAAは2001年、6個のブイを連ねてDARTプロジェクトをスタートさせ、2008年3月には39の基地局からなる完全なネットワークに拡張した(これらの基地局は、この地図上では赤い四角で表されている)。リアルタイムでデータを収集するこれらの基地局は、深海地震発生直後の最も重要な数分以内に、津波の事前警報を提供する。
DARTシステムは6000m(1万9685フィート)の深さまで設置可能であり、自動津波探知アルゴリズムによって、もしくは警報センターからの必要に応じた要請を受けて、リアルタイムの情報収集を行う。
NOAAは太平洋地域で2つの津波警報センターを運営している。アラスカ州パーマーにあるアラスカ津波警報センター(ATWC)と、ハワイ州エワビーチにある太平洋津波警報センター(PTWC)だ。
PTWCは、太平洋全域に脅威をもたらす津波を対象とする地域津波警報センターで、ブイと海底監視システムからリアルタイムでデータを収集している。ATWCは、アラスカ州、ワシントン州、オレゴン州、カリフォルニア州、ブリティッシュコロンビア州を対象とする地域津波警報センターとしての役割を果たしている。
提供:NOAA