ニューオーリンズでの飲料水の確保に、プラスチックチューブと蛍光灯を使った技術が大変役立つ可能性がある。
超大型ハリケーン「カトリーナ」の復旧作業が長引く中、災害救助当局が、「UV-Tube」と呼ばれる安価な水消毒システムに目を向ける可能性が浮上している。また、この他にも、安価な水質試験システムや、将来的にはさらに進んで、薬品を使用した新型の浄化装置などの利用が考えられている。
UV-Tubeは、紫外線灯を利用して水中の細菌を殺す。同システムはどこにでもあるような部品を使って組み立てることが可能で、ソーラーパネルで動く。これは、電力システムが停止している地域においては、非常に重要な点である。同製品は約70ドルで組み立てられる。
さらに重要な点として、毎分約5リットルの水を処理できる点がある。
「UV-Tubeを1日中稼働すれば、何百人もの人々に飲料水を届けることができる」とカリフォルニア大学バークレー校のリニューアブル適正エネルギー研究所の大学院生Micah Langは述べる。
UV-Tubeをメキシコ湾岸地域に持って行く計画は現在のところはないが、復旧作業が何カ月にも及べば、これが使用される可能性もあると、バークレー校でエネルギー資源グループの教授を務め、UV-Tubeプロジェクトを指揮するDan Kammen教授は述べる。
同教授のチームは先頃、津波の被害を受けたスリランカの村と、メキシコ・バハカリフォルニアの農村で、太陽電池版UV-Tubeの実地試験をしている。LangとKammenは、かなり良い試験結果が得られたと述べる。
「腐敗の進む糞便中の病原体をほとんど死滅させるのに有効な手段である」とKammenは述べる。「状況は津波のときと非常に似ている。利用可能な技術は多いが、それらの技術のうちのほとんどが大量のエネルギーを必要とする」(Kammen)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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