Cisco Systemsは、新たな買収によって、成長するビデオコミュニケーション市場でのシェア拡大を狙っている。
Ciscoは米国時間10月1日、ビデオコミュニケーション機器の世界的なサプライヤーであるTandbergを、現金で30億ドルにて買収する方針を発表した。
ニューヨークおよびノルウェーのオスロに本社があるTandbergは、テレビ会議およびテレプレゼンスシステムを求めている幅広い企業に向けて、ビデオネットワーキング関連のハードウェアやソフトウェアを提供している。Tandbergの製品は、低コストのデスクトップツールからハイエンドの会議システムに至るまで多岐に及んでいる。
Ciscoは、すでに以前からビデオテレプレゼンス業界に足を踏み入れてきた。同社は、ここ数年の間にScientific-AtlantaおよびArroyoを買収して、同セグメントにおける進出を図ってきた。
しかしながら、テレビ会議が企業の顧客の間で重要度を増すにつれて、同社は、Tandbergのテクノロジを統合し、数十億ドル規模のテレビ会議市場での大幅なシェア拡大を狙っている。
Ciscoの最高経営責任者(CEO)であるJohn Chambers氏は声明を出し、「CiscoとTandbergの社風は非常に似通っており、コラボレーションおよびビデオコミュニケーション技術を通じて世界を変革していくことを共通のビジョンに掲げている。コラボレーションは340億ドル規模の市場を形成しており、ネットワーク化されたウェブ2.0技術の導入で急速な成長を続けている」と述べた。
買収手続きの完了後は、TandbergのCEOであるFredrik Halvorsen氏が、新たなTelePresence Technology Groupを率いる役割を担い、CiscoのEmerging Technologies GroupのシニアバイスプレジデントであるMarthin de Beer氏の直属となる予定である。Ciscoは、Tandbergの1500名の従業員が、Ciscoのビデオチームの成長と革新に「とりわけ重要である」との見方を示している。
Ciscoは、Tandbergの全発行済み株式を1株当たり153.5クローネ(約26.45ドル)の現金を支払って取得することで合意しており、買収総額はおよそ30億ドルに達する。この取得額は、Tandbergの直近3カ月の平均株価終値に25%のプレミアムを上乗せした額となっている。今回のCiscoによる買収提案に関して、Tandbergの取締役会は全員一致で承認している。
Ciscoは、通常の規制当局による審査を経て、買収手続きが2010年前半に完了するとの見通しを明らかにしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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