ネットサービス連携で進化する家電・情報機器--ネットにつながる家電・情報機器【プロダクツ編】

加納恵(編集部) 堀江大輔(D☆FUNK)2009年08月28日 12時11分

 情報家電のネット化は、新しいネットインフラやサービスを生み出した。では、ネットに対応した製品はどんな進化を遂げているのだろうか。今や標準機能ともいえるほど対応製品が増えたテレビを中心に、情報家電の現況を紹介する。

“ネット化”したことでテレビはどう変わったか

 ネット対応機能を備えたAV機器は、その数を伸ばしてきている。代表格なのが、「アクトビラ」などメーカー共通サービスも持つ薄型テレビだろう。

 以前は、大画面サイズの上位モデルのみがネット対応とされていたが、シャープの「AQUOS DS6/DX2」など中級機へも広がりを見せている。AQUOSには、ネットサービスを高速・快適化する独自技術「Exシステム」が採用されており、ネット上のフルハイビジョン(HD)コンテンツをリモコン操作できるなど、最適化されていることが特徴。専用のネットサービス「Yahoo! JAPAN for AQUOS」でも、フルHDコンテンツや動画チャンネルなど高品質のサービスが揃う。

 また、6月にはニコンの画像共有サイト「my Picturetown」にAQUOSからアクセスできるなど、他企業との連携も積極的に進めている。

 ネット対応にいち早く取り組んだのが東芝「REGZA」だ。LAN接続による外付けHDDに録画保存したことをはじめ、対応PCやデジタルレコーダーに保存された番組をテレビから再生するなど、過去モデルからネットとの親和性は高い。

 現行モデルでは上位シリーズとなる「ZX8000/ZH8000/Z8000」がネット対応になっており、「アクトビラ」「テレビ版Yahoo! JAPAN」などをサポート。またひかりTVの視聴も可能だ。

 一方、パナソニックの「VIERA」は、PC用のコンテンツとして成長してきた「YouTube」をテレビに取り込んでいる。これは「テレビでネット」の一環として用意されている機能で、「アクトビラ」などと同様にYouTubeの動画視聴ができるというもの。テレビ全画面での再生や、ログインによるキーワード検索などに対応している。

家電メーカー主導のサービスがもたらすもの

 ソニーの「BRAVIA」は、機能差はあるが、独自のウィジェットサービス「アプリキャスト」やDLNAを利用した「ルームリンク」は全シリーズがサポートしている。

 アプリキャストは、テレビ画面の3分の1程度のスペースで、天気予報やニュース、ショッピングサイトなどネットのアプリを利用できるサービス。アプリは随時追加されており、PCのガジェット機能と考えるとわかりやすい。

 また、リモコン操作だけでEdyやeLIOといった電子決済ができるFeliCaポート搭載の「おき楽リモコン」を同梱した「W5/F5」シリーズや、携帯電話やPCから画像をBRAVIAへと送付する「ブラビアポストカード」など新しい試みも盛んだ。

 独自のネットサービスが充実しているという点では日立の「Wooo」も専用ポータルサイト「Wooonet」を用意している。対応機種は「UT800/UT770」と「03」(32型〜22型は非対応)「XP035」シリーズ。静止画だけでなく動画もWoooに送信できる「ビデオdeメール」機能やケータイからテレビにメールを送り、テレビの画面をホワイトボート変わりに使う「メッセージボート」などコミュニケーション機能を重視している。

  • シャープのネット対応「AQUOS」では、PC内にある静止画コンテンツをネット経由でテレビで見られる

  • ソニーの「BRAVIA」は、リモコンにFeliCaポート備えた「W5/F5」シリーズを用意している

  • パナソニックの「VIERA」はテレビ画面でYouTube動画の視聴をサポート

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