Googleは検索の基本構造をアップグレードしようとしているものの、この件を極秘に進めようとしてもいるようだ。
GoogleのエンジニアであるSitaram Iyer氏およびMatt Cutts氏は、同社の公式ブログ「Webmaster Central」への投稿で、一般のユーザーはアップグレードによる違いにさえ気づかないだろうと記している。
「この数カ月の間、Google社内の大規模な開発チームが、Googleのウェブ検索の次世代アーキテクチャという極秘の開発プロジェクトに取り組んできた」と書き込まれているものの、全体的には何らかの謎に満ちたワークショップのような響きがある。「その規模、インデックス速度、正確さ、わかりやすさ、他の分野において、これまでの枠組みを打ち破っていくプロセスの第一歩となっている」とも記されている。だが、ユーザーインターフェースは変わっていない。
多くの開発者に対して、この新技術(開発コード名「Caffeine」)を「サンドボックス」ページ上で試してみるように呼びかけられており、Googleのフィードバックテキストフィールドに、秘密のパスワードスタイルで「caffeine」という単語を含めてフィードバックの提供を求めている。
Googleは「まだこのシステムの中には完全に開発を完了していない部分がある」と認めている。だが、検索業界を賑わすある出来事が、明らかにその大きな背景を占めていると見られる。それは、検索エンジン市場で真っ向から新たな勝負を挑んできた、Microsoftの「Bing」の台頭である。Microsoftは、Bingのマーケティングに巨額の資金を注ぎ込んでおり、今夏に入ってからは、その正式なデビュー以来、徐々に市場シェアを拡大し始めている。
Googleの最高経営責任者(CEO)であるEric Schmidt氏は、特にBingの存在を気にしているようなことはないという感想を明らかにしている。しかしながら、Googleの検索インデックスを水面下でアップグレードしようとしていることを示す、今回の影のあるブログ投稿からは、「勝負しようではないか」とGoogleなりに宣言しているととらえることもできそうだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス