Advanced Micro Devices(AMD)は来週、Hewlett-Packard(HP)の最新モデルのノートPCに、新たなデュアルコアの「Athlon Neo」チップを搭載してリリースする予定である。また、2009年後半には、「Congo」という開発コード名が付された、新たなAthlonチップも発表されることになっている。
AMDは、超薄型ノートPC市場向けに、独自に開発を進めた「Neo」テクノロジを採用する。これは、IntelがULV(超低電圧)チップにより、長きに渡ってターゲットにしてきた市場と同じである。しかしながら、ごく最近までは、Intelの最高経営責任者(CEO)であるPaul Otellini氏が解説してきたように、IntelのULVチップを搭載するノートPCは、非常に高価な「エグゼクティブ向けの宝石」のような存在でしかなかった(たとえば、2000ドル以上の価格となるソニーの「Vaio TT」や、東芝の「Portege R600」などのモデルのノートPCのことを考えてみてほしい)。
とはいえ、これは、もはや過去の話である。Intelは現在、同社のULVチップを、低価格の超薄型ノートPC向けに提供するようになっている。おそらくはAMDが、2009年1月に開催されたConsumer Electronic Show(CES)において、初のNeoチップを提供し、HPが、薄さ0.9インチながら、700ドルの販売価格となるノートPC「Pavilion dv2」をアナウンスするに至ったのを見て、Intelは衝撃を受け、大いに注目せざるを得なかったのであろう。
その上、Pavilion dv2は、ネットブックを超える性能を誇った。12インチの液晶ディスプレイを装備しつつ、OSにはWindows Vistaを採用し、ATIのグラフィックスチップ、320GバイトのHDD、4Gバイトのメモリを搭載したのである。
最新モデルのPavilion dv2には、デュアルコアの「Athlon Neo」が搭載され、6月10日に発売予定である。
その後、Congoのリリースにより、他のベンダーからも、続々と新たなAthlonチップを採用する製品がリリースされることになる。AMDによれば、この新低消費電力チップのAthlonは、11の異なるPCメーカーが、24のモデルで採用を計画しているという。
Congoには、AMDの「HD3200」グラフィックスチップが統合され、現在のテクノロジからの改良が図られる。また、AMDによると、グラフィックスチップを含む全パッケージの消費電力は、ここが他のメインストリームのモバイルシリコンチップと一線を画す技術となっているのだが、現在のシングルコアのNeoチップと、ほぼ同じレベルに抑えられるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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