有料サービス開始にともなう広告宣伝費の積み増しなど、先行投資の負担増が減益の主因だが、2009年3月期の利益成長が横ばいとなった背景も先行投資負担。そもそも、新興市場上場銘柄は投資負担を吸収して業績成長を続けるもの。減益計画を示したミクシィに対して「減益の理由は理解できるが、投資家へのメッセージの弱さに失望した」(外資系証券)との声もある。
ミクシィ株は決算発表を受けた5月12日の株式市場で大幅安に売られたが、13日以降は下げ止まり、想定より強い動きとなった。ミクシィには手厳しいアナリストリポートも作成されていたが、その流れを断ち切ったのは楽天だった。ミクシィの決算の受けて広まっていたネット株全般編への手控え感も後退した。
楽天はミクシィの翌日、5月12日の取引終了後に今12月期第1四半期決算を発表。楽天の決算はミクシィとは逆に好調を維持。第1四半期の連結経常利益は前年同期比30.4%増の91億2000万円となった。主力のEコマース事業が好調。懸案事項だったTBS株問題は法廷闘争へ入ったが、これも想定通り。楽天の株価は決算発表を受けた13日に大幅高し、新興市場全般も堅調に推移した。
決算発表シーズンはまだ真っ最中だが、注目銘柄の決算は一巡。ミクシィの決算は今決算シーズンの新興市場にとってネガティブサプライズだったが、楽天のおかげで新興市場の復調相場はまだ継続しそうだ。
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