ユニバーサルミュージックとグーグル、新たな音楽ビデオ配信サイトの開設を発表

文:Greg Sandoval(CNET News.com) 翻訳校正:湯木進悟2009年04月10日 07時17分
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 Universal Music GroupとGoogleは、音楽ビデオの事業で提携したことを正式に発表した。

 4大レコード会社のなかでも最大規模のUniversal Music Groupと、YouTubeを傘下に収めるGoogleは米国時間4月9日、2009年後半に立ち上げが予定される、新たな音楽ビデオエンターテインメントサービス「Vevo」を共同で運営すると発表した。Universal Musicがコンテンツを提供し、YouTubeは技術面でサポートする。両社は、広告から得られる収益を分け合うことになる。

 また、両社は、現時点ではUniversalのコンテンツおよび所属アーティストのみが、Vevoのサイト上に登場する計画であることを明らかにしている。しかしながら、Universalの会長兼最高経営責任者(CEO)であるDoug Morris氏は、プレス発表会の席上で、他の音楽レーベルとも交渉を進めており、必ずや参加の協力が得られるであろうとの見通しを抱いていると語った。

 Googleの最高経営責任者(CEO)であるEric Schmidt氏は、同じく発表会において、両社が現在のライセンス契約の更新で合意に至ったことを明らかにした。YouTubeは、ユーザーが今後もUniversal Musicからの楽曲を利用可能なライセンスを取得している。だが、プロフェッショナルに制作された音楽ビデオは、Vevoでのみ視聴できるようになると、両社は述べている。

 YouTubeが、インターネット上でサテライトサイトを立ち上げるのは、今回が初めてであるものの、Schmidt氏は、今後さらなる新たなサイトの立ち上げにも期待していると語った。

 Universal Musicにとって、今回の発表は、これまで長くMorris氏が立ち上げを望んでいた、スタンドアロンな音楽ビデオサービスが、ついに現実のものとなることを意味している。MTVが大きな文化的影響力を持つ存在となり、テレビで音楽ビデオを提供することで、金銭的にも大成功を収めるようになって以来、同業界は、音楽ビデオをプロモーションツールとして活用する点で遅れを取ってきたことを悟らされるようになった。Morris氏は、同セクターの売り上げが落ち込むようになった現在も、なんら「プロモーションに」使えるような他のツールはなく、音楽ビデオこそ、金銭的にも価値がある存在であるとの主張を展開してきた。

 米CNETは2008年9月、Morris氏が、独自に動画配信サイトの構築を検討していることを伝えていた。ついにMorris氏は、Googleという必要なパートナーを見出すことができたようである。Universal Musicに近い複数の情報筋は、Morris氏が2008年に、同社のアーティストの音楽ビデオが、単にYouTubeで提供されるよりも、特別に目立った存在となり、より高品質の動画で提供されねばならないと考えていることを伝えた。とはいえ、YouTubeほど巨大なユーザー層を抱えるサービスを、他のどこに見出すことができるであろうか?Vevoは、まさにMorris氏が望んでいたものを、疑問の余地なく提供することになるだろう。

 2006年にYouTubeを買収したGoogleにとっては、今回の提携は、業界トップのエンターテインメント企業との提携を進めるという、同社の戦略を、引き続き推進するものとなる。YouTubeは2008年中に、音楽、映画、テレビ業界における各企業との関係改善に努め、(違法にコピーされたコンテンツをめぐる)悪い評判を拭い去ることに努めてきた。

 米CNETは6日、ノーカット版の長編映画コンテンツの配信ライセンスの取得に関して、YouTubeが、Sony Picturesと交渉を進めていることを伝えた。

 Universal MusicとGoogleは、今回の新提携に関して、数多くの困難に直面することも予想される。すでにUniversalのYouTubeチャネルは、約40億に上るビューを獲得し、同ビデオサイトにおいて2位以下を大きく引き離して最大の規模を誇るものの、新たにスタンドアロンの動画サイトを立ち上げて、実際のところ、どれほど多くのユーザーおよび広告の売り上げを確保できるかについては、だれも明確なことは分からない。

 Universal Musicのコンテンツがあるからこそ、YouTubeにユーザーが引き寄せられているのか、それとも、すでにYouTube上に流れている動画を、たまたまユーザーが見つけて視聴しているのかが問題である。ただ、いずれが真実であったとしても、両社は、Vevoがユーザーを獲得する上で、大した問題にはならないだろうと確信していることを明らかにした。

 Morris氏は、現在でもUniversalのYouTubeチャネルが、非常に多くのトラフィックを集めていることから、「Vevoは立ち上げの時点で、米国内および世界中で最も多くのトラフィックを獲得する音楽ビデオの配信サイトとなるに違いない」との発表声明を出している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

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