Barrett氏の指揮の下で、IntelはWiMAXと呼ばれる広域無線通信規格を強力に推進してきた。Intelは、簡単に言えばWiMAXはWi-Fiを拡張したもの(Wi-Fi on steroids)だと考えていた。しかし、今のところ無線業界では、Intelがかつて期待したほどこのアイデアは受け入れられていない。問題を抱えているSprint Nextelは自社のWiMAXネットワーク計画について迷っているし、IntelはネットワークプロバイダーClearwireに対する9億5000万ドルの投資の評価損を計上しなければならなかった。
以前Intelは通信市場に参入するために一連の買収を実施した。何十億ドルも費やしたが、大きな利益に結びつくことはなく、スマートフォン市場を切り崩すことに失敗し、何億ドルもの減損費用を計上して通信業界への関与を縮小した。
Barrett氏の最大の遺産は、結局のところ技術とはほとんど関係がないかもしれない。
Barrett氏はIntelの会長であった3年間に世界中を巡って教育と科学研究への投資を呼びかけた。同氏は、若い学生が科学技術に関心がないことが、将来的に米国の競争力の低下につながる可能性があることを心配していたため、とりわけ米国政府に国内の教育水準を引き上げるよう求めた。
モンタナ州にあるBarrett氏の広大な牧場は、現役を引退し、世界で最も重要な企業の1つであるIntelでの35年間のキャリアを振り返るには良い場所だろう。Intelは浮き沈みの激しいことで知られる半導体業界の不況の中にあるかもしれないが、10年前にBarrett氏はIntelが進むべき方向を正しく示した。今Intelがすべきことは、進むべき方向を再び見つけることだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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