発射台での度胸試し--J・L・ガセー氏が見た「MobileMe」の問題点 - (page 4)

文:Dan Farber(CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル
2008年08月19日 07時00分

 話を少し元に戻そう。Appleは、Macユーザー1人当たり毎月100~200Mバイトのアップデートを「プッシュ」している。先々週、iPhone 2.0.1アップデートが発表されたとき、わたしは数分の間に2台のiPhoneを接続したが、200Mバイトのファイルは問題なくダウンロードされてインストールされた。ブログの世界でもこの件に関する苦情は聞かなかった。iTunesは、これまでに数十億曲を販売し、数千万人のユーザーに毎日サービスを提供しているが、ごくわずかな例外を除いて、すべて順調に機能している。つまり、大規模なAppleシステムの中には、きちんと機能しているものもあるということだ。先に述べた通り、iTunesの責任者(肯定的な意味で人使いの荒い上司)が現在、MobileMeの責任者を兼任している。

 先々週、「Gmail」サービスの一部が約15時間停止した。7月には、Amazonの定評あるウェブサービスがダウンした。さらに2007年、RIMのサーバが西半球で約半日ダウンし、ウォールストリートの投資銀行家、経営コンサルタントをパニックに陥れた。最高のプレーヤーでさえもミスを犯すことがある。

 今日の話題であるMobileMeに話を戻そう。BlackBerryのスムーズな同期を経験したことがないMobileMe登録者に聞けば、MobileMeを気に入ったと答えるだろう。MobileMeは確かに機能する。簡単にセットアップでき、Windows PCまたはMacとiPhoneの同期という簡単(で最もありがち)なケースでは、広告通り、ワイヤレスで同期できる。iPhoneの販売国がさらに21カ国増えて、8月22日から43カ国で販売されるようになったらどうなるのか、もうすぐ分かる。

著者紹介
 Jean-Louis Gassée氏は、Allegis Capitalの無限責任社員である。ベンチャーキャピタルに乗り出す以前には、Be, Inc.(2001年にPalmに売却)を設立した。また、Apple Computerでさまざまな役職に就いており、1981年にApple Franceを立ち上げ、1985年にはApple製品事業部門の責任者になった。さらに、Apple以前には、Data General、Exxon Office Systems、Hewlett-Packard(HP)に勤務していた経歴も持っている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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