FacebookのCEOが語る、「世界を変える使命」と「『Beacon』で犯した失敗」 - (page 4)

文:Caroline McCarthy(CNET News.com) 翻訳校正:藤原聡美、矢倉美登里、大熊あつ子、吉武稔夫、高森郁哉、編集部2008年03月11日 17時14分

 Zuckerberg氏によると、Facebookはまた、2006年にYahooから出された10億ドルの買収提案をめぐって、受け入れるべきかどうかで内紛を経験した後、「経営陣を一部入れ替えた」という。よく知られているように、Facebookは、まず自社の価値を高めることを望んで、Yahooの提案を断った。「会社の規模がはるかに小さい時期に入社した人が何人かいた。彼らにとっては、10億ドルもの大金で会社を売却できれば、多くの目標が実現できるように思えたのだろう。(とはいえ)会社を立ち上げたときのメンバーの大半はまだ残っている」と、Zuckerberg氏は述べた。

 最高業務責任者(COO)として新しく採用された、元Google従業員のSheryl Sandberg氏について、Zuckerberg氏は「業務拡大に貢献できる人を探していた……会社は今、急速に成長しているため、今後数年間は規模の拡大を手助けできる人が重要になってくる」と述べた。

 講演に対する観客の反応はさまざまだったが、どれもこれもネガティブなものだった。

 Twitterへの書き込みから判断すると、相当数の観客が、難しくて本質的な問題よりむしろ、どうでもよい話題に触れたがるLacy氏の態度に不満を持ったようだ。CBSの番組でZuckerberg氏にインタビューしたLesley Stahl氏についてLacy氏が触れようとすると、Zuckerberg氏が「ちゃんとした質問をしてください」と述べ、観客からは拍手がわき起こる一幕もあった。

 その後、Lacy氏はZuckerberg氏について、ビジネスプランのささいな点を詳細に語る傾向があると指摘すると、会場の後ろ手から「もっと面白いことを話題にして」という声が上がり、さらに大きな拍手が起きた。すっかり当惑したLacy氏はここで、観客からの質問を受け付けることにした。

 観客からの質問に、Facebookにとって最大の障害は何かというものがあった。「たくさんあると思うけれど、どれもこれも、システムを構築することや、ユーザーにコントロールを与えながら同時に使いやすいプロダクトを提供することに関係してくる。来年くらいには、こうしたことにたくさんのエネルギーを費やすことになる」とZuckerberg氏は述べる。

 また別の観客は、Facebookがたくさんの情報を、ウェブに公開して検索可能にするのではなく内部にもっているので、Googleが怒っているのではないかと質問した。これに対しZuckerberg氏は「Googleの人たちはみんな良い人たちだから、怒り出すことはないだろう」と答えた。

 最後にLacy氏がZuckerberg氏に、締めくくりとして何か言いたいことはないかと尋ねた。Zuckerberg氏は、さかんにブーイングを飛ばす観客に対し「この催しがそんなに悪かったとも思わない」と述べた。また「トレンドや世界での動きに注目することはとても重要だと考えている。このカンファレスは、そういうことができる良い催しだ」とも語った。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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