UPDATE Portfolio.comの報道によれば、Facebookは、ある会員のプロフィールに関する数枚のスクリーンショットが、Gawker Mediaの創設者であるNick Denton氏によって、米国時間1月15日にGawker.com上に掲載された件について、不快感を抱いているという。ソーシャルネットワーキングサイトのFacebookは、ニューヨークに本社があるGawker Mediaを立ち上げたDenton氏に対し、複数のサービス利用規約に違反したとして、警告書を送付する予定であると伝えられている。さらに、Denton氏は現在、Facebookを利用できなくなっている。
Facebookの関係者からのコメントは、現時点では得られていない。
数名の社員が辞職した後、1月にGawker.comのマネージングエディターの職を継いだDenton氏は、ニューヨークの出版業界で有名なSteve Brill氏の娘であるEmily Brillさん(25歳)の画像などを15日に掲載した。英領ヴァージン諸島へのヨット旅行のグラマーな写真、カリブ海の豪華リゾート地のサン・バルテルミへの間近に迫った旅行について、興奮気味に「エレガントな」口調で語った言葉など、Emily Brillさんに関するFacebookのプロフィールのスクリーンショットが、ブラウン大学卒業時の、かなり太っていた頃の以前の写真とともに掲載された。
これは全く卑劣な行為である。Slateが、Facebookのスクリーンショットを利用して、Rudy Giuliani氏の娘が、Barack Obama氏を支持していると伝えたことより、さらに卑劣なやり方ではあるが、これがGawker.comのスタイルであり、メディアゴシップブログとして有名になるために用いてきた手法である。
しかしながら、Facebookは、この行為がサイトの利用規約違反であると考えており、Portfolio.comの投稿ブログによれば、FacebookはDenton氏のアカウントを削除しようとしているという。
Facebookの利用規約では、会員が「Facebookの掲載コンテンツを、いかなるインターネット上、イントラネット、エクストラネット環境へも、アップロードしたり、再掲載したりすることは許可されていない。また、Facebook内の情報を、他のどのデータベースや編集物にも取り入れてはならない」と定めている。
Facebookにおいて、Denton氏とBrillさんが「友人」の関係にあるのか、あるいは、Facebookからスクリーンショットを入手したのが、(別の人物やGawker Mediaのそのほかの社員ではなく)本当にDenton氏自身だったのかは定かでない。とはいえ、Denton氏とBrillさんはともに、ニューヨーク地域のネットワーク会員であり、たとえDenton氏とBrillさんが友人としてつながっていなくても、Denton氏がBrillさんのプロフィールを閲覧できた可能性がある。
おそらく今回のGawkerに絡む事件を受けて、Facebook内のEmily Brillさんのプロフィールは、すでにパブリックでの検索ができなくなっている。適切なプライバシーコントロールがなされないならば、全くだれが自分の写真や個人情報を閲覧してしまうのかを把握しようがない。
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