「われわれは、コミュニケーションの取り方とインターフェース関連の両方で、多くの間違いを犯したと思う」と、Zuckerberg氏は認めた。「われわれは今もなお、企業として学んでいる段階だ」
Lacy氏は、主に名もなきユーザーたちから広がったNews Feedの立ち上げに関する騒動が、Beaconの論争に暗い影を落としたと指摘した上で、いずれもプライバシーの懸念を招いたとして、Facebookが今後もプライバシーの懸念に直面することになるのだろうかと尋ねた。Zuckerberg氏は、「本当に重要なのは、われわれがユーザーに対し、自分の情報を完全にコントロールする力を与える必要がある、ということだ」と答えた。Zuckerberg氏によると、他のユーザーと携帯電話の番号を共有しているのはFacebookユーザーの20〜25%に過ぎず、ネットワーク全体に公開するのではなく、友人たちとだけ共有する選択肢もあるという。
「われわれが犯した間違いはすべて、ユーザーに十分なコントロールを提供できていなかったことに起因する」と、Zuckerberg氏は語った。
次の話題は、Facebookの開発者向けアプリケーションと、Facebookが非生産的でスパムだらけだという批判についてだった。Zuckerberg氏は、「システムについては現在、かなり大がかりな変更が進行中だ」とほのめかした。「われわれは基本的に、Facebookは複数の伝達チャンネルを用意し、人にリクエストを送ることや、通知を送ることなど、ユーザーが求めることすべてをある程度まで可能にしたい、と述べてきた」
次になかなか耳寄りな話!……と期待したが、それほどでもなかった。Facebookが音楽サービスの立ち上げを計画しているという最近の憶測について、Lacy氏が尋ねたときのことだ。Zuckerberg氏は、「私は知らない」とそっけなく答えた。「われわれは常に、多くの企業と多様な事柄について話し合っている」と同氏は述べ、Facebook上には数多くの音楽アプリケーションがあるが、同社はそれらに関与していないと説明した。「そうしたニッチを埋める開発者はたくさんいるので、われわれがかかわる必要もない」
Zuckerberg氏は、「企業として、われわれはあちこちに出て行って、その分野の人と話をすることはあるが、関係を築くとは限らない」と述べたが、「『iTunes』キラー」の憶測については、Facebookが「現段階で発表することは何もない」と言うにとどめた。
Lacy氏は、Zuckerberg氏により広範な話題についてインタビューした自身の著書が近く発売されることを宣伝した後で、単刀直入に尋ねた。「あなたは本当に、自分たちに150億ドルの価値があると思っていないのですか?」
「私はただ、それはわれわれが考えることではないと思っているだけだ。われわれは、実質的価値をできるだけ低下させることなく、最も有利な条件で資金を調達したいと考えている」とZuckerberg氏は語った。同氏によると、Facebookの価値が高ければ、事業の運営と優秀な人材の獲得がより効率的にできるようになるという。
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