Hewlett-Packard(HP)は米国時間9月21日、情報漏えい源を特定するために行った調査と、元取締役Tom Perkins氏の辞職について証券取引委員会(SEC)からさらなる照会を受けていたことを明らかにした。
HPがSECに提出した書類によると、SECの執行部門は先ごろ同社に対し、Perkins氏の辞任、以前にSECに提出した2件の文書、「HPの機密情報漏えい源特定のためHPや役員が実施した調査」に関する記録と情報の提出を依頼したという。
HPは提出書類のなかで、「要請には全面的に協力する意向だ」としている。
さらに提出書類からは、同社がPerkins氏や元取締役のGeorge Keyworth氏との間で、相互に訴訟を起こさないことや、HPが両者の法的費用を支払うことで合意したことも明らかになった。HPが負担する法的費用には、本問題に関して政府機関から寄せられる照会への対応や、訴訟にかかる費用なども含まれる。
HPと両取締役は、互いに対し訴訟を起こさないことで合意している。だがその一方で、「調査機関や探偵事務所、そしてこれらの依頼を受けた代理人、請負業者などの第三者を訴える」権利については保持している。
取締役等による会議の内容が漏えいした事件で、HPは調査会社に依頼して、他人になりすまして個人情報を入手する「プリテキスティング」という、法的に疑問のある手法を用いて調査を実施したことで非難をあびている。HPによると内部情報の漏えい元を探すために依頼した調査会社から、同社の取締役たちと従業員2人、CNET News.comの記者を含む記者9人、その他の人々(人数は不明)の個人的な通話記録を入手したという。
CNET News.comのDawn Kawamoto記者が捜査当局から伝えられたところでは、HPは身辺の監視にも乗りだしたほか、情報提供者を装ったHP内部者から電子メールの転送先を特定するためのコードが組み込まれたと思われる偽の電子メールを送信していたという。
情報漏えい調査を命令したHP会長のPatricia Dunn氏は先週、2007年1月に会長を辞任することを明らかにしたが、取締役にはとどまる予定だ。同社は、問題が明るみに出る以前から予定していた通りに取締役会を開いている。HPでは、最高経営責任者(CEO)のMark Hurdが太平洋標準時22日午後1時5分に記者会見を予定している。
カリフォルニア州の検事総長は、HPの社内および社外の人物を起訴するのに十分な証拠がそろっていると考えている、と述べている。FBIおよび連邦の司法機関も同様に犯罪捜査を始めており、議会の委員会も本件に関する公聴会を開くことを予定している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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