Microsoftの「Windows Live OneCare」は、その価格の安さも手伝い、発売と同時に月間米国国内売上第2位に入ったと、NPD Groupが明らかにした。
NPDのデータによると、ウイルス対策とPCのメンテナンスを行う同製品は、Best BuyやAmazon.comなどの小売業者が販売したセキュリティスイート製品全体の15.4%を占めていたという。OneCareの平均実売価格は、Microsoftが提示した参考価格である49.95ドルを大幅に下回る29.67ドルだった。一方、Amazon.comでのオンライン販売価格はわずか19.99ドルとなっている。
NPDのアナリストChris Swenson氏はCNET News.comに対し、「市場参入に向けたMicrosoftの低価格戦略がうまく機能していることは明らかで、同社は販売数でかなりのシェアを獲得している。Windows Live OneCareの発売された最初の月が好調だったことに業界の多くは驚いたと思う」と述べた。
OneCareは、Microsoftがウイルス対策市場への参入を表明してから3年後の2006年5月下旬に米国内での小売販売が開始された。同製品は、ウイルス対策、スパイウェア対策、およびファイアウォールの各ソフトウェアに、バックアップ機能と複数のチューンアップツールを組み合わせたもの。一方、SymantecとMcAfeeの方もOneCareと競合する新製品を発表している。
Microsoftのビジネス戦略マネージャーSamantha McManus氏は電子メールで声明を出し、「『PC Care』の包括的アプローチは、消費者向けPCサービスの重要かつ新しい方向性だと考えている。また、PCの効果的な保護対策を講じたり、保守を行う消費者が増えるのを見て確かな手応えを感じている」と述べている。
NPDのデータによると、Microsoftは6月、競合企業すべてから市場シェアを奪ったという。市場リーダーのSymantecから奪ったシェアが特に大きく、同社の販売数シェアは5月と比べて10.1ポイント下落した。同期間中、McAfeeのシェアは3.3ポイント、Trend Microは1.3ポイント下落した。
Symantecは、NPDの調査対象が小売店の売り上げだけであり、インターネットサービスプロバイダやPCメーカーを通じて消費者に販売される分が含まれていないと指摘している。同社のマーケティングディレクターMike Plante氏は、「Symantecでは4-6月期に消費者向けの販売量が新記録を達成した。NPDのデータだけで本当のマーケットシェアを決めることはできない。それがわずか1カ月分のデータならなおさらだ」と述べている。
NPDによると、Symantecは小売市場において、依然としてセキュリティスイートの販売で59.8%のシェアを維持しており、他社を大きく離しているという。第2位がMicrosoftで、これにTrend Microが8.9%、そしてMcAfeeが7.1%のシェアで続いている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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