ボストン発--Microsoftがエンタープライズ検索市場でGoogleに戦いを挑もうとしている。
Microsoftの最高業務執行責任者(COO)、Kevin Turner氏は米国時間7月13日、7000人以上のビジネスパートナーが出席したカンファレンスで、「エンタープライズ検索はわれわれの専門であり得意分野だ。Googleには渡さない」と語った。
聴衆の数はTurner氏がこれまで講演を行ったなかで最大であり、11カ月前にWal-MartからMicrosoftに移ったTurner氏が同社のカンファレンスに登場したのも今回でまだ2回目だ。
Turner氏によると、同社には数カ月以内に複数の新製品をデビューさせる予定があり、IBMやOracleをはじめとする競合各社との対決体制も整いつつあるという。しかし同氏は、最も厳しいコメントをGoogleに向けて残していた。
同氏は、「彼らは、われわれの目の前に並んだごちそうを横から奪おうとしているようだが、それは許さない」と述べた。
Googleはここ数カ月の間、新しい検索アプライアンスを複数公開してきた。しかし、同社はまだエンタープライズ検索に関する全体的な計画の詳細を明らかにしていない。
Microsoftの最高経営責任者(CEO)、Steve Ballmer氏は今週、Googleの稼ぎ頭である検索をMicrosoftにとって最も重要な投資分野の1つに位置づけた。同氏は11日、「デスクトップからエンタープライズ、そしてインターネットへと続く検索は、われわれにとって非常に重要なビジネスであり、非常に重要な市場だ」と述べている。
Ballmer氏によると、エンタープライズ検索市場は130億ドル以上の規模があり、Microsoftはこの分野に注力すべく35社のパートナーと提携したという。
Microsoftは、「Windows Vista」「Office 2007」「Windows」「Dynamics Live CRM」など、多くの製品を2007年末までにリリースする計画だ。Turner氏によると、これらの製品には「投入に向けて200億ドルの研究開発費」が投じられたという。
ちまたでは、MicrosoftとGoogleはビジネスソフトウェア市場での衝突が避けられない、との見方が拡大しつつある。ただGoogleは、Microsoftのデスクトップアプリケーションビジネスの脅威となる可能性を秘めた「Google Spreadsheets」や「Google Calendar」などの製品を発表しているが、ワードプロセッサなど、ほかの分野については明確なプランを明らかにしていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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