松下電器産業では、Blu-ray Disc対応製品を中心に据えたエンターテインメントセンターを再構築したいと考えている。
松下電器は米国で9月にBlu-ray Discプレーヤーや、プレーヤーに対応したオーディオビデオレシーバ、スピーカーシステムを発売する。同社はプラズマテレビとともにこれらの製品を販促していく。例えば、同社は製品の発売にあわせて65インチのプラズマテレビも投入する意向だ。
市場では今も、次世代DVDフォーマットをめぐる熾烈な戦いが続いている。東芝は2006年に入り、HD DVDプレイヤーやHD DVDプレイヤーを搭載したノートPCを発売している。一方で、サムスン電子やソニーなどのBlu-ray Disc陣営もようやく対応製品の発売にこぎつけている。
松下電器はすでにPC向けのBlu-ray Discドライブを販売しており、ビデオオーサリングツールも提供している。またHDビデオカメラも2000ドル程度で販売されているが、メーカーらによれば、今後18〜24カ月のうちに、1000ドル以下の製品も投入されるという。
現在までのところ、HD-DVDプレイヤーの方がBlu-ray Discプレイヤーよりも大幅に安い価格で売られている。しかし、Blu-ray Disc陣営は、保存容量の大きいことが同フォーマットの売りであるとしている。Blu-ray Discは記録層が単層の場合25Gバイト、8層の場合200Gバイトの情報を格納できる。
松下電器のBlu-ray Disc製品も安くはない。録画機能のないプレイヤーは、1299.95ドル、レシーバは999.95ドル、スピーカーは2999.95ドルで販売される。これらの製品は単体で購入することもlパッケージとして購入することも可能だ。
Blu-ray Disc対応製品の価格は時間の経過とともに下落するだろうと松下電器でデジタルネットワークおよびソフトウェア技術のチームを率いる都賀一宏氏は述べる。現時点において、製品の価格を押し上げているのは、レーザーとレンズだという。価格は、製造量の増大とともに下落すると都賀氏は述べている。
もっとも、同氏はBlu-ray Disc対応製品の価格も落ちてゆくであろうとも述べている。これに対し、松下電器では製膜手法としてスピンコート法を開発し、これが価格低下に一役買うとしている。現在、Blu-ray Discフォーマットの記録型ディスクは19.95ドルする。
都賀氏によれば、松下電器がBlu-ray DiscとHD DVDに対応したハイブリッド型のプレイヤーに取り組まない理由の1つに価格の問題があるという。
「(ハイブリッド型製品は)価格が上がる。両フォーマットに対応するドライブは、厚さもまし、ノートPCにそぐわない代物になってしまう」(同氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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