「情報の爆発は止まらない」--“20%ルール”で進化するグーグル - (page 2)

文化や政治的状況に合わせた世界展開

 Googleにとってはグローバル性も重要だ。元々は米国だけを対象にした英語のサービスだったが、今日ではアメリカ以外のユーザーが77%、英語以外を母国語とする人が67%を占める。

 これを受けGoogleは100カ国語以上でサービスを提供している。そこには話者人口10万人程度の言語--本来、商業的に成り立たない言語--も含まれている。こうした言語を対象とすることも「包括性を重視する上で重要」(マグラス氏)と考えているようだ。

 AdWords広告は41カ国語で提供されており、48種類の通貨で取引がされている。AdSenseは22言語、Google Newsは22種類の版を用意し、Gmailは13カ国語、Google Desktop Searchは10カ国語で提供しているという。

 「ただ言葉を翻訳するだけではなく、市場や文化、そして時には政治的状況なども」考慮してサービスをそれにあわせることが重要とマグラス氏は言う。例えば同じ日本でのGoogle Mapの提供にしても、「人口密度が高く地下鉄が多い東京と、そうでない北海道では、違いを考慮に入れる必要がある」と言う。また「国ごとにウェブページのつくられ方や、リンクの仕方などにもちょっとした違いがあり、そうしたことにも配慮する必要がある」とした。

 アクセス性を高める点については、「ユーザーが必ずしもパソコンの前に座っているとは限らない」として、携帯電話向けサービスのGoogle Mobileを紹介した。

 同社では最近、携帯電話専用のウェブサイトを検索する機能も提供し始めたが、「多くのユーザーが全インターネットの情報を検索できることを望んでいるはず」とし、従来から提供してきたサービス--検索で見つけた一般のパソコン向けウェブページを携帯電話用に整形し表示するサービスが中心となることを強調した(ちなみにイメージ検索でもパソコンのイメージ検索と同じ結果を提供している)。

 今後は「ラーメン 渋谷」といったキーワードと場所の組み合わせによるローカルサーチなども充実させていくという。

検索ページも検索結果もパーソナライズ

 そして「最後にしてもっとも重要」(マグラス氏)なのがパーソナル性で、まずは米国でサービスが始まっているGoogle Personalizeを紹介した。

 これは検索ページにGoogle NewsのニュースやGmailの新着メール一覧、コンテンツ提供者によるその他の情報を、必要に応じて追加表示できるサービスだ。「情報を好きなだけ詰め込むのも、必要最低限に絞るのもユーザー次第」だという。

 これとは別に、検索内容をパーソナライズするのがPersonalized Searchというサービスだ。ユーザーがどういった情報を検索しているかについて統計をとり、この結果に基づいて、そのユーザーによりふさわしい検索結果を表示する。

 プライバシーに配慮して、検索履歴を記録するかはユーザーが選択できるとしながらも、「検索内容はユーザーごとに個性が出やすいもの」だとマグラス氏は語った。

グーグル・パーソナライズ
Google Personalizeでは左側のメニューからユーザーが好きな項目を選んで表示できる

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