「Google Earth」の提供する衛星画像によって詳細な地形がわかってしまうことから、国家の安全が脅かされるとして、インド大統領のA.P.J. Abdul Kalamが同プログラムを非難した。
「発展途上国は、すでにテロリストによる攻撃の危険にさらされているが、そうした国々ばかりが選ばれているのも奇妙だ」(Kalam大統領)
インド軍の最高司令官でもあるKalam大統領は、この週末にハイデラバードのVallabhabhai Patel National Police Academyで講演し、同国の警察幹部を前にこのコメントを行った。Googleは、ハイデラバードとバンガロールにエンジニアリングセンターを開設している。
Googleにこの件についてコメントを求めたが回答は得られなかった。Google Earthについては、韓国やオランダをはじめとする他国の政府関係者からも同様の苦情が出ている。
インターネット上には、Google Earth以外にも、高解像度の写真を無料で提供しているウェブサイトがたくさんあると、Kalam大統領は述べた。同大統領はこの講演のなかで、今後台頭してくる「オープンソース情報」に対する注意を促した。同大統領はさらに、インド国内にある機密性の高い場所を移した衛星写真を聴衆に見せた。
「よく調べれば、一部の国が定める領土内の衛星観測に関する法律や、UNによる衛星観測結果の開示勧告は不十分であることが分かる」(Kalam大統領)
Kalam大統領によると、インターネット上にあるデータを徹底的に掘り起こせば「テロリストグループとその分派、そして支持者らの活動」を割り出せる可能性があるという。
なお、Kalam大統領はオープンソースソフトウェアを強く支持しており、Microsoftのことも遠慮なく非難している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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