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「情報の爆発は止まらない」--“20%ルール”で進化するグーグル

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 デジタル機器関連の展示会「WPC EXPO 2005」の3日目である10月28日、Google東京リサーチセンターオフィスのエンジニアリングディレクター、マグラス・みづ紀氏が「Googleが拓く次のネット社会」と題した講演を行った。Googleの歴史や使命、そしてどんな人達がどうやってサービスを開発しているかを紹介した。

Intel社員のガレージで創業

 Googleの歴史は2人の創業者、ラリー・ページ氏とセルゲイ・ブリン氏の出会いに始まる。ページ氏がスタンフォード大学の見学に訪れた時のキャンパスツアーガイドがブリン氏だった。2人はこの最初の出会いの時点で既に尽きないほど話すことがあったという。数カ月後、ページ氏がスタンフォードに入学し、さらに数カ月後、2人はBackRubという記事へのリンクを検索するエンジンを開発する。これがGoogleの検索評価アルゴリズム「PageRank」の元になっている。

 2人は1995年、何台かの安価なPCを寄せ集め、google.stanford.eduというURLでGoogleを研究プロジェクトとして始めた。これが大学のネットワークがダウンするほど人気を集め、独立する必要が出てきた。

 そこで1998年、2人はIntelに務めるスーザン・ウォジスキ氏のガレージを借りて創業する。現在、ウォジスキ氏はGoogleのプロダクトマーケティング担当副社長だ。

 マグラス氏によれば、Googleの社員は現在4989人で、技術者、エンジニアが中心だ。サーチとコンテンツのパートナー企業は世界中に数千社あり、広告提供も数千社が行っている。現在、インターネットで行われる検索の56%でGoogleが使われているという。世界25カ所に拠点がある。

あらゆる情報をまとめる

Googleエンジニアリングディレクターのマグラス・みづ紀氏

 「Googleは大きく変わったが、我々の使命は変わっていない」--マグラス氏は設立当初から変わらないミッションステートメントを紹介した。「世界中の情報を整理し、それをアクセスしやすく、活用しやすいようにすること」というものだ。

 そしてこれを実現するための柱として、マグラス氏は「包括性」「グローバル性」「アクセス性」「パーソナル性」の4つを挙げた。

 包括性にはいくつかの側面があるが、まずインターネット上に散らばっているさまざまな情報を1つにまとめあげて提示することが挙げられる。例えばGoogle Newsはさまざまなニュースサイトが提供する最新ニュースを、「人力を一切使わずアルゴリズムだけでまとめあげている」(マグラス氏)。またGoogle Mapでは、1つの画面で衛星写真やインターネット検索で得た商店の情報などをあわせて表示できるようにした。

 ただし、包括的に情報を提供するなら、オンライン情報だけでなくこれまでインターネットになかったオフライン情報も提供しなければならない。そこで同社では世界中の書籍をスキャンして検索可能にするGoogle Printというサービスを開発中だ。まずは米国の大手高校図書館や大学図書館に協力を仰いでプロジェクトを進めており、同時に本を高速にスキャンする方法も研究している。

 一方、Google Videoというサービスもあり、こちらではアーカイブ化されたテレビ番組や講義などを含む教育系映像コンテンツ、そして個人の動画映像を検索可能にしている。

 ユーザーのハードディスク上にある情報も重要だ。同社は写真管理ソフトのPicasaとデスクトップサーチのGoogle Desktopを提供している。

 このほかにも、Googleではそれまでになかった新しいタイプの情報提供に積極的に取り組んでいる。Google Earthなどがそれにあたる。マグラス氏は「Google Earthは、ただ楽しいだけのソフトではない。先日のハリケーン・カトリーナの来襲後、Googleでは政府から提供された被害地情報をGoogle Mapに重ねあわせて表示できるようにし、避難住民達は自分の住む地域の状況を知るのに活用した」という事例を紹介した。

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