中国最大のパソコンメーカーLenovoが、Advanced Micro Devices(AMD)のマイクロプロセッサを初めて自社製品で採用した。AMDにとっては、中国市場でのビジネスを発展させる大きな足がかりとなる。
Lenovo(旧Legend)がAMDのAthlon XPおよびAthlon 64プロセッサを搭載した家庭用パソコン2機種を発売開始したことを、2社が合同で発表した。
Lenovoは、中国のパソコン市場でおよそ25%のシェアを占めており、これまでは専らIntelのプロセッサを採用してきた。同社は、IntelのItaniumを搭載したサーバを販売しており、Intelが新しく発表したリファレンスデザインや製品をいち早く採用するPCメーカーの1つだ。
中国では、Intelが依然として市場を独占している。世界のPC用プロセッサ市場では、Intelが84%のシェアを占めているのに対し、AMDのシェアは14%だ。Intelは1980年代から中国市場に参入しており、中国市場における同社のシェアは、世界市場でのものより大きい。Lenovoは、さらに高い比率でIntelプロセッサを自社製品に採用している。
今回の提携により、Dellが、AMD製チップを採用しない、数少ない主要PCメーカーの1つとなった。Gatewayは、Emachinesを買収して以来、AMDチップの搭載を再開した。
AMDはこの3年間、中国市場でのシェア拡大に力を入れてきた。同社は、中国での主要拠点を香港から北京へ移し、試験用設備を拡充している。同社はまた、低価格PCを学校へ提供する契約を、中国政府機関と締結している。さらに、中国企業Dawning Information Industryと協力し、世界で最も処理能力の高いスーパーコンピュータの1つを製造してきた。
中国では西欧諸国に比べて国民1人あたりの可処分所得が低いが、PCメーカーにとって同国は重要な市場だ。経営幹部やアナリストらによると、中国でのPC出荷台数は依然として急速に拡大しており、中国のユーザーは多機能PCを購入する傾向にあるという。ブロードバンドやオンラインゲームのユーザーが増加していることが、高級機種が売れる一因となっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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