Googleは、急成長を遂げるヘルスケア技術市場への進出を続けている。
同社は今週、無料の「Google Health」サービスの拡充を目指して、新たに複数の提携を結んだことを発表した。
Google Healthは、健康状態や医療問題の情報収集や医者や医療専門家の検索、他の健康に関連したウェブサイトの発見などが行える、オンライン医療ポータルの提供を目的としたGoogleの取り組みである。また、診察の結果や薬の名称、保険に関する情報や電子的な医療記録などを、自分のPCやサードパーティーパートナーから追加して、健康プロフィールを編集保存できるようになっている。
Googleの新パートナーの1社は、会員にウェブを通じた処方情報へのアクセスを提供するSurescriptsである。今回の新提携により、Surescriptsの会員はGoogle Healthを通して処方履歴の保存および追跡が可能になると、Googleは述べている。Surescriptsは、CVS、Kmart Pharmacy、Walgreens Pharmacyなどからなる、Google Healthの医薬品パートナーに加わることになる。
さらに、Googleは、ピッツバーグ大学医療センター(UPMC)、Citizen Memorial Healthcare(CMH)、Iatric Systemsとも提携する。これらのプロバイダーを利用する患者は、Google Healthのアカウントとリンクして、自分の医療記録を検索して編集できるようになる。
今週発表された最後のGoogle Healthでの提携は、Withingsの体重計「WiFi Body Scale」に関するもので、同製品では、体重やBMIなどのデータを記録して、PCやスマートフォンなどの接続デバイスへとワイヤレスに記録情報が送信される。同製品のユーザーは、この情報をGoogle Healthのアカウントと同期させて、経過を追うことができるようになる。
2008年にGoogle Healthの提供を開始して以来、同社は、医療分野の情報検索とヘルスケアの履歴把握を切望する消費者向けに、同サービスを宣伝してきた。Googleは、病院や薬局、保険会社など多数のプロバイダーと提携することに努め、そのすべての提携先とGoogle Healthを同期させて、ユーザーが自分の医療情報を1つのサイトで閲覧可能にした。また、自分のGoogle Healthのアカウントを、家族や医者と共有することもできる。
しかしながら、クラウドの他の多くのサービスと同様に、Google Healthにはセキュリティに関する懸念がある。バックエンドの情報はGoogleによって保護されているものの、たとえ最も強力な対策を講じていても、実際にはデータの流出は生じるものである。Google Healthのアカウントへのアクセスは、単純な「Gmail」のパスワードのみで確保されるため、自分の医療情報の保護レベルはアカウントパスワードと同程度でしかない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス