SymantecとVeritas Softwareの大規模合併が米国時間2日に完了した。アナリストらは、大型契約の獲得が両社の統合の成否を評価するカギになると、述べる。
2004年12月にストレージメーカーVeritasとの合併計画が公になって以来、Symantecの株価は約3分の1下落している。合併後の6カ月は非常に重要な時期で、同社は今まさにそうした段階に突入しようとしている。先月、合併承認のために開催された特別株主総会で、SymantecのCEOであるJohn Thompsonは、両社の統合という「重労働」の大半は最初の6カ月間で片付くだろうと述べた。
Morgan StanleyのアナリストPeter Kuperは、「Symantecが従来に比べ何件の大型契約を獲得できるかが、成功のカギを握っている。両社は今後、1件のクライアントから以前より高額な契約金を得られることを示さなければならない。そうすれば、顧客はベンダーが多数乱立する状態を望んでいないという、両社の考えが賢明であったことが明らかになるだろう」と話している。
Morgan Stanleyおよび各種企業レポートによれば、セキュリティプロバイダSymantecは、2005年3月締めの四半期中に、契約金額が1件あたり10万ドル以上の契約を510件、100万ドル以上の契約を22件締結したという。一方、Sony Music Entertainmentなどの大企業にデータストレージ技術を提供するVeritasは、同四半期中に、10万ドル以上の契約を298件、100万ドル以上の契約を26件獲得している。
株価の下落を受け、Symantecの株主らは、業種も成長率も異なる両社の105億ドルに上る合併に対し、ある種の不信感を抱いている。またウォール街では、成熟したストレージ産業と比べ、セキュリティ産業の成長は著しいという見方をしている。
Symantecの合併が成功裏に終わるかどうかを見定めるためには、合併規模のほかにも、株主が注目しておかなければならない重要な事柄がいくつかあると、アナリストは分析している。顧客満足度や契約の維持、2社の販売チームの統合、あらかじめ予測された売上額や製品提供数の達成などが、その一端だという。
SG Cowen & Co.でアナリストを務めるWalter Pritchardは、「Veritasは、主力製品『NetBackup』の新装版を2006年前半にはリリースする予定だ。同製品リリースの準備はほぼすべて整っており、リスクも小さい。また、Symantecでは、一般消費者向け製品のアップグレードを毎年秋に行ってきたが、これは今後も続行されると考えている」との考えを示した。
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