Symantecは米国時間16日、ストレージソフトウェアメーカーのVeritas Softwareを135億ドルで買収する計画を発表した。Symantecといえば過去3年間で10数社の企業買収を行い、その事業統合に成功してきた企業であるが、今回の合併について競合他社は、最悪の展開を期待している。
Computer Associates Internationalのストレージ管理部門担当バイスプレジデント Jim Geronaitisは、今回の合併を「史上最大のソフトウェア企業買収」と呼び、「両社は、これまでにそれぞれが買収してきた企業をさらに統合しようとしている。そのため、いざという時に、ほかの要素を組織に取り入れるのは難しいだろう」と述べる。
合併後の新会社は、これまでのライバルだけでなく、かつての仲間とも対立することになる。これまで時折Symantecと提携してきたストレージ企業のEMCは、Veritasのライバル企業であるため、今後は新会社とストレージ市場で直接競合することになる。また、Symantecと時には提携し、時には競争してきたIBMも、ストレージ市場において大きなシェアを獲得しており、セキュリティ分野でも先ごろ新たな動きを見せていることから、新会社とはより直接的に競合することになりそうだ。
今後Symantecとの競争にさらされる企業は、今回の合併について、簡単には成功しないだろうと口を揃える。
「今回のようなタイプ/事業範囲の大手企業同士の合併はたいていうまくいかない」とEMCの広報担当Todd Cadleyはいう。「混乱に乗じて、われわれはシェア拡大のスピードを加速させるつもりだ」(Cadley)
これに対しSymantecは今回の合併について、両社の製品ラインは大きく異なるため、通常の合併に見られるような煩雑な統合作業は不要であると主張する。
「両社とも、これまでと同じ企業と競合し、規模が変わってもこれまでと同じ企業とパートナーシップを組む」とSymantecの最高執行責任者(COO)John Schwarzは述べる。「唯一変わるのは、われわれの守備範囲が拡大するにつれて、他社との関係が多少複雑になっていく点くらいだ」(Schwarz)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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