“知ったかぶり”したい人のための電子書籍入門--(1)導入編 - (page 2)

メリットその2:自分に合ったさまざまな読み方ができる

 電子の特徴を活かした読みやすさにも注目したい。多くの電子書籍では、文字サイズを自由に変えることができる。端末やビューアによっては行間、余白、背景色、さらにはフォントの種類まで変えられるので、自分の見やすいスタイルで読める。紙の本は文字が小さくて読みづらいと感じる人にもぴったりだ。夜用の表示モードとして、MS-DOSの画面のように白黒反転させられる製品もある。

 スマホやタブレットなどの液晶端末であれば、バックライトを使って暗いところで読むこともできる。夜、床について部屋の照明を消してからでも読書が楽しめるのは、読書好きのユーザーにとっては魅力だろう。最近は電子ペーパーを採用した読書専用端末でもライトを搭載した機種が増えつつあり、これらの機種では液晶のようなバックライトではなくフロントライトを採用しているため、目にやさしいのが特徴だ。

  • 多くの電子書籍は文字サイズのほか、行間、フォントなどの設定が読みやすいように変更できる。これは「Google Playブックス」のテキスト型電子書籍のオプション設定画面

  • 「Google Playブックス」ではMS-DOSのように文字色と背景色を反転させて眩しさを抑えるモードを搭載している

  • 電子ペーパーを採用した読書端末でも、ライトを搭載した機種が増えつつある。写真の「NOOK Simple Touch with Glowlight」は国内では未発売だが、Amazonの「Kindle Paperwhite」のように、国内上陸が見込まれるライト搭載製品もある

 また紙の本を読む際、ページを開いたままの状態にするためには手で押さえておかなくてはいけないが、電子書籍ではその必要もない。多くのデバイスは片手でページをめくれるので、電車内で吊革につかまり、もう一方の手で読書を楽しむのも容易だ。食事をしながら本を読む際、両手がふさがっていても本のページが閉じないのも、食事中になにか読むものがないと落ち着かない人にとって魅力的に感じられるはずだ。

 ちなみに欧米であれば、ここにもうひとつ「音声読み上げが可能」という特徴が加わるのだが、主に技術的な問題から、日本ではあまり普及の兆しがない。一部のデバイスで実現している読み上げ機能にしても、デバイス側の機能に加えて電子書籍そのものが音声読み上げに対応している必要があるため、対応の範囲は限定的だ。専用端末では低価格化と並行して音声出力機能そのものを省く動きも見られるので、普及は当面期待しないほうがよいだろう。


音声読み上げ機能を搭載した製品は、現状ではそれほど普及しておらず、なかでも専用端末では音声出力そのものが省かれつつある。写真は音声読み上げに対応した東芝の「BookPlace DB50」

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