ハービッグハロー天体「HH49/50」と名付けられたこの「竜巻」は、星間ガスとちりの雲を突き進みながら強力な噴流をくり出す宇宙ジェットによって形成されている。
竜巻のように見えるが、実際には、視界の下方向へ流れる物質のジェットによって生み出された衝撃波面だ。画像の一番上部分よりさらに先にある形成中の星によって、この流出が生み出される。ジェットは隣接するちりの雲に秒速100マイル(約161km)以上の速さで激突し、ちりが熱せられて白熱光が生み出され、Spitzer宇宙望遠鏡で検出可能な赤外光で輝いている。三角形をしているのは、高速ボートの後ろにできる波と同じように、ジェットの動きによって生み出される波によるものだ。
科学者ができるのは、渦巻の形状の原因を推測することだけだ。この領域全体の磁場によって、この物体が形成されたのかもしれないし、周りの物質に突進する際の衝撃によって、不安定な状態になり、渦が生まれ、「竜巻」という特徴的な形状になったのかもしれない。
提供:NASA/JPL-Caltech