ビエラでYouTube、テレビ視聴に変化?

2008年1月15日 15時04分
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 米国で開催された家電展示会「CES 2008」において、グーグルと松下が提携を発表しました。インターネット対応プラズマテレビ「ビエラ」に、動画共有サイト「YouTube」とウェブアルバム「Picasa」にアクセスできる機能を搭載し、今春より北米市場に投入します。ユーザーはリビングルームにいながら、テレビ画面でYouTubeの動画やPicasaにアップロードした写真を閲覧できるようになります。パナソニックAVC ネットワークス社長の坂本俊弘氏は、「視聴者のエンターテインメントの選択肢が大きく広がるだろう」と述べていますが、今回の提携はテレビの視聴スタイルを変えることになるのか、またグーグルと松下双方にどのようなメリットがあるのか、パネリストの皆さんのお考えを聞かせてください。


  • 和蓮和尚
    和蓮和尚さん (ネット家電を作る某ベンチャーの代表)
    YouTube連携ビエラ、Picasa連携Lumixともに企画段階から絡んで仕事をしていた身の上なのでコメントが難しい立場だ。業務上知りえた情報ではないところをかいつまんでコメントしたい。

    Googleが家電メーカーと連携するメリットとして、どこかのカンファレンスでGoogleの中の人が言っていたこんな言葉を引用したい。

    『GoogleはPCの前についたユーザーのビヘイビアをかなりの確立で取得できるようになった。だが残念ながら一日の大半をPCの前以外で過ごすユーザーがほとんどだ』

    Googleがラジオや雑誌広告に進出するにあたり、PCの前にいないときのユーザービヘイビアを如何に収集するかが彼らにとっての重要事項であることは間違いなさそうだ。

    そして、ビエラのYouTube機能やLumixのPicasa機能は、PCの前にいないがTVやデジカメを触っている時間帯のユーザービヘイビアを取得することができる貴重なパスになりうる。

    これが1つのGoogle側メリットといえるだろう。勿論、YouTubeのメディア価値を上げる為、PCユーザではないユーザを取り込むことは誰が見てもわかるメリットではあるが。

    松下(パナソニック)のメリットは多分に複合的だ。北米市場ではVISIOの台頭もあって価格1本勝負の消耗戦の様相を呈していた。そこで先進的な機能を搭載することで差別化を計り、価格勝負に見切りをつけたかったという要素が当然、あるだろう。

    だがそれだけではなく、Googleが北米市場で持つ先進的イメージをうまくPanasonicブランドに取り込み、北米での弱いブランド力を高めるための施策という側面もあるはず。


    最後に、これでTVの視聴スタイルが変わるか? と言われると「すぐには変わらない」。 だが、今後Panasonicが提供するYouTube視聴機能が進化することで、CMのタイミング内で見終わるYouTubeオススメコンテンツをワンボタンで再生するような文化が根付くかもしれない。また、番組終了後に過去番組をYouTubeから引っ張ってきて再生したりするスタイルが定着するかもしれない。こういった新しい視聴スタイルを家電メーカーが継続的に提案することができれば、ユーザーがこれを受け入れていく、というストーリーは十分に存在するはず。問題は、家電メーカー側に肝っ玉の据わった責任者がいるかどうかだ。
    思えば数十年前、放送局やコンテンツ保持者からのバッシングを受けつつもVHSデッキやDVDレコーダーにCMスキップ機能を搭載したのは家電メーカーだ。訴訟も辞さないほどの強い意思を持つことができれば、視聴スタイルが大きく変わる可能性を秘めているだろう。
    2008-01-16 01:10:33
CNET Japan オンラインパネルディスカッション

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