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shio直伝!! GR×Mac 究極の写真術--第4回:公開編 ── 写真を作品に!!

CNET Japan Ad Special 執筆/写真:塩澤 一洋2011年03月25日 13時00分
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(1) まず保管

こんにちは!! shioこと塩澤一洋です。
最終回は、撮影の後、作品の製作と公開についてお伝えします。

第1回:設定編(2011年3月4日公開済み)
第2回:準備編(2011年3月11日公開済み)
第3回:撮影編(2011年3月18日公開済み)
第4回:公開編(2011年3月25日公開。今号)

チソウ山にある11世紀の遺跡の入り口。タケオ、カンボジア・GR DIGITAL 3
(画像クリックで拡大表示)

写真は写した瞬間に完成品。撮影した時点でひとつの作品として完成させる気持ちで撮影している。後から補正したり美化することなんて考えない。全身全霊を込めて1枚に気持ちを写すのだ。

だから、JPEGオンリーで撮影していた頃は、撮影した写真をそのまま無補正でflickrにアップロードし、公開していた。RAWで撮影している現在でも、「写した瞬間に完成品」の気持ちは一貫している。そのまま公開してもいいけれど、RAWならではのメリットも享受したい。ちょっと手を加えるだけで、写真が一段と冴えるからだ。

表現に限りはない。美には個性があるが優劣はない。だから撮影した写真を素材として、表現を次のステップに進めることもまた、「撮影」と同等のクリエイティブな行為である。撮影した写真の色味を補正して大きくプリントする、フォトカードを作る、イベントの写真を編集して音楽に合わせてスライドショウにする、写真でウェブページを作る、写真集を製作する……。一粒で何度もおいしいのが写真の楽しさだ。

そんな「撮影後」の楽しみ方を大きく広げてくれるのがAperture3である。写真を使ってやりたいことはほとんどできる。そればかりかプロが仕事で大量の写真を高速に扱うニーズにもしっかり応えてくれる。そんな頼もしい環境が、Mac+Aperture3なのである。

いままで写真やカメラに関するセミナーを行うたび、MacとAperture3についての質問を受けてきた。Aperture3の画面を映写しながら話を進めることが多いからだろう。セミナー終了後、何人もの人がアップルストアや家電量販店に走って、MacやAperture3を購入したと聞いている。幸い今年の1月からは、Macさえ持っていれば、そこに入っている「App Store」からインターネット経由でAperture3を買うことができる。その使いやすさとデキのよさを考えたら、9,000円は破格値といってよい。

右下の看板が「目」。電線が角にかからず上と右の二辺にくるようにフレイミングして、広がりを出す。
プノンペン、カンボジア・GR DIGITAL 3(画像クリックで拡大表示)

GRで撮影を終えたら、写真をAperture3に読み込もう。SDカードをGRから抜き出し、MacのSDカードスロットに挿す。現行モデルのMacはほとんどすべてSDカードスロットが付いているが、それがない機種でも2,000~3,000円程度で売られているメモリーカードリーダをUSBポートに差し込めばOK。

読み込み作業からしてAperture3はよくできている。以下のような設定をいったんしてしまえば、次回以降はクリック1回でOKだ。

SDカードを差し込んだら、まずAperture3の画面右上の「読み込み設定」から「Apertureライブラリ」で保存先の「プロジェクト」を選択あるいは新規作成しよう。私の場合は日常的な写真は月ごとのプロジェクトを作り、例えば2011年3月なら「201103」という名称を付している。結婚式など特定のイベントがあれば単独のプロジェクトにする。

その下にある「重複したファイルを読み込まない」にチェックを入れるのが大切。こうしておけば、一度読み込んだ写真が二重に読み込まれる心配がない。そのため、メモリーサイズの大きいSDカードを使っていれば、Macに読み込むたびにSDカード内のファイルを消去する必要がない。特に旅行中などはできる限り撮影後のファイルを多重化して保存しておくのが安全だから、Macに保存した写真も可能な限りSDカードに残しておけば、仮にどちらかに事故があっても、片方は救える。

ファイルの保存先は「Apertureライブラリ」。メタデータのプリセットは「編集」から「コピーライト」に「Kazuhiro Shiozawa, 2011」を入れてある。こうしておけば、SDカードからAperture3に写真を読み込む段階で、メタデータにコピーライト情報として自分の氏名が書き込まれる。万国著作権条約は著作権の表示形式として「○Cの記号が著作権を有する者の氏名及び最初の発行の年とともに表示」されていることを定めるが(3条1項)、Cを○で囲んだマークは環境によっては文字化けするし、そもそも日本を含む世界150カ国以上のベルヌ条約加盟国では、この表示の有無にかかわらず著作権は保護されるので、とりあえず氏名と発行年のみ記載している。

とはいえ、写真をflickrに掲載する際の利用条件としてクリエイティブ・コモンズ・ライセンスを適用しているから、非商用非改変の利用であれば、私のクレジットを入れることを条件に無許諾で(私に断る必要なく)誰でも私の写真を利用することができる。ときどき海外の人から写真の利用依頼を受けるが、すべて快諾している。著作権とは、著作物を使わせないためにあるのではない。著作物の利用を円滑にするためのルールだ。他人の著作物を使いたい人が著作権者との間で、「使ってもいいですか?」「どうぞ」とやり取りするためのツールなのである。他人の家を訪ねるとき、「ごめんください」と声をかけ、「どうぞ、おあがりください」とのことばを待ってから入るのと同じだ。

実はこれ、撮影の際にもまったく同じことがいえる。たとえばレストランで料理を撮影する前には必ずお店の人に「写真を撮ってもよろしいですか?」と声をかける。多くの場合「どうぞ、どうぞ」とおっしゃるし、もし少しでも難色を示したら、撮らない。人物を撮影するときも同じ。まず相手に声をかけ、快諾してくれる相手だけ写す。人として当たり前の作法だ。写真は「写信」なのである。

声をかけたら、ちょっとはにかむ笑顔。プノンペン、カンボジア・GR DIGITAL 3
(画像クリックで拡大表示)

さて読み込み設定の最後は「RAW + JPEG のペア」。これは「RAWファイルのみ」に設定している。RAWで撮り始めた当初は比較目的でRAWとJPEG両方を読み込むために「両方(RAWをマスター)」に設定していたが、現状、RAWだけあれば十分。

これで設定終了。画面右下の「チェックを付けた項目を読み込む」をクリックすれば、選択したプロジェクトに写真が読み込まれる。瞬時にすべてのサムネイルが表示され、RAWファイル全体が読み込みを終える前であっても、読み込み開始直後から選択や編集作業を始められる。すばらしい。

「読み込み完了」が表示されたら「カードを取り出す」をクリックして、SDカードを引き抜く。すぐにSDカードをカメラに戻しておくのを忘れずに。

なお、SDカードをカメラに戻したら電源を入れ、残りの撮影可能枚数を確認する。かなり少ないようならSDカードを初期化しよう。長年デジタルカメラを使っている経験上、カード内の写真の「消去」を繰り返すより「初期化」する方が、エラーの発生が少ないような気がするからだ。

声をかけてから撮影すれば、コミュニケイションが写る。
プノンペン、カンボジア・GR DIGITAL 3(画像クリックで拡大表示)

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