shio直伝!! GR×Mac 究極の写真術--第4回:公開編 ── 写真を作品に!!

CNET Japan Ad Special 執筆/写真:塩澤 一洋2011年03月25日 13時00分

(4) スマートに、クリエイティブに

MacOS Xのファイル管理には基本的な思想がある。ファイルは1カ所に置き、必要なものは「検索」あるいは「抽出(=フィルタリング)」して取り出すのだ。ファイルを「抽出」する条件を「スマート○○」と呼ぶ。iTunes、iPhoto、Mail、Finderなど多くのApple製ソフトウェアでは、「スマート○○」を使うとファイルの扱いが格段に便利になる。

Aperture3でも同じだ。写真はライブラリーに置き、「スマートアルバム」によって「抽出」するのだ。私のAperture3には数多くのスマートアルバムを作成してある。

たとえばGR DIGITAL 3で撮影した写真だけを抽出するスマートアルバム。「ファイル」メニュー→「新規」→「スマートアルバム」で新たなスマートアルバムを作成し、最上段で「すべて」の条件に「一致する」を選び、右上の「ルールを追加」で「EXIF」を選んで「カメラ機種」「次を含む」に「GR DIGITAL 3」と入力。「レート」にもチェックを入れて「次と同じか次より大きい」で「レート未設定」を選ぶ。すると「GR DIGITAL 3で撮影したレート未設定以上」の写真のみが抽出される。同様に他のカメラもそれぞれスマートアルバムを作成してあるし、ISO64のみとか、「★★★以上」なども便利だ。

また「★★★★★」のスマートアルバムは、iTunesでiPhoneに転送するアルバムとして指定してある。最も気に入った写真に★を5つ付けておけば、次回iPhoneをiTunesと同期するときに、自動的にiPhoneに転送される。

山の上の寺院に流れるひんやりした空気が写真の清涼感。タケオ、カンボジア・GR DIGITAL 3(画像クリックで拡大表示)

さて写真の洗練が一通り終わったら、flickrにアップロード。すでに第2回でインストール済みのプラグイン「FlickrExport for Aperture」を使う。それに先立って、「Aperture」メニューから「プリセット」→「イメージ書き出し...」で、「JPEGオリジナルサイズ」の「イメージの品質」を「11」にして「OK」しておこう。

次にライブラリーに戻って、アップロードする写真を選択したら、「ファイル」メニューから「書き出す」→「FlickrExport...」だ。その設定(Preferences)はいくつか変更している。

  • General→Fill Flickr Title from: Version Name
  • General→Add Flickr ID to Aperture Metadataにチェック
  • General→Add Flickr URL to Aperture Metadataにチェック
  • Tags→Create tag from Lens Model metadataにチェック

Preferencesを変更したら「OK」を押し、いったんFlickrExportを「キャンセル」しておこう。次回からはその設定が適用される。再度「ファイル」メニューから「書き出す」→「FlickrExport…」したら、「バージョンのプリセット」で「JPEGオリジナルサイズ」を選び、「書き出す」をクリックすれば、flickrにアップロードされ、公開される。もし写真の公開を望まないなら、FlickrExportの「Control」でPrivacyを「Private」にすればいい。

flickrにアップした写真を自分のブログに貼るには、Safariなどのブラウザでflickr上の各写真のページを開き、写真左上にある「Share this」から「Grab the HTML/BBCode」を選択。「Copy and paste the code below:」に表示されたタグをすべて選択してコピーし、ブログの原稿にペーストすればOKだ。

隅々まで、街並みの彩り。プノンペン、カンボジア・GR DIGITAL 3(画像クリックで拡大表示)

写真をプリントする場合は、顔料インクのプリンターがベスト。過去20数年、各社のさまざまなプリンターを使ってきたが、やはり染料インクより格段に耐候性が高いからだ。現在はエプソンの「PX-G5300」を使っており、近々エプソンの「PX-5V」を購入予定である。

スライドショウも楽しい。私はだいたい撮影現場にMacを持参し、その場でその日の写真をスライドショウしている。レイティングしたあと、Aperture3の右上の検索窓で「★★★以上」などを選び、「ファイル」メニューから「スライドショーを再生…」で設定画面が出る。普通に見せるなら「ディゾルブ」、ちょっと楽しく見せるなら「折り紙」などを選べば、たちまちクールなスライドショウを見られる。設定でBGMを選べるし、スライドの速度なども細かく調整可能だ。

その他、フォトブックを作ったり、Webページを製作したりと、「作品」を製作する環境がそろっている。Aperture3がひとつで写真の楽しみ方が大きく広がるのだ。

GR × Mac。至高の画材とアトリエ。
世界に開く自分の心を写し続けたい。

梢の陰影が立体感の源。プノンペン、カンボジア・GR DIGITAL 3
(画像クリックで拡大表示)

執筆者プロフィール

塩澤一洋

写真家。フィルムのGR-1から、初代GR DIGITAL、2、そして3と「GR」を愛用し続ける生粋の「GRist」。月刊MacPeopleに「一語一絵」を連載中。

Twitter:@shiology
ブログ:http://shiology.com/

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