「Xbox」を手がけるMicrosoftが携帯ゲーム機市場に参入する時期について、多くの憶測が飛び交っていたが、同社の計画は予想以上に進んでいるようだ。
Microsoftは非公表のメーカーと提携してXboxブランドの携帯ゲーム機を開発していると、Windows Centralが米国時間3月10日に報じた。このデバイスは「Keenan」という開発コード名で呼ばれており、PC寄りの設計で「Windows」を搭載し、「Microsoft Store」や「PC Game Pass」といったMicrosoft独自のデジタルプラットフォームに重点を置くものになるという。まったくのMicrosoft純正ゲーム機というわけではなく、非公表の企業との提携によるXboxブランドのデバイスのようだ。発売は2025年内を予定しているという。
この報道によると「Xbox Series X」「Series S」の後継機についても社内で承認済みで、2027年にリリースが見込まれているという。
Microsoftはコメントの依頼にすぐには応じなかった。
Xboxの責任者であるPhil Spencer氏は、過去に携帯ゲーム機を作る構想について語ったことがある。またXbox Gaming Devices&Ecosystem担当バイスプレジデントのJason Ronald氏は、1月にThe Vergeのインタビューで、Windows搭載の携帯ゲーム機の体験は2025年中に変わるだろうと話していた。
任天堂の「Nintendo Switch」が中央に大画面を搭載した携帯ゲーム機という新時代のモバイルゲーミングを確立した一方、2022年にValveの「Steam Deck」が登場したことで、この製品カテゴリーはPCゲームにも対応する大画面の携帯ゲーム機というさらなる新時代へと移行した。競合他社も参入してきたが、この分野では依然としてValveの製品が優位にある。
近年、ASUSの「ROG Ally」やレノボの「Legion Go」などWindows搭載のゲーム機がいくつか登場しているが、ゲーム向けの独自OS「Steam OS」を搭載したSteam Deckほど快適には使えない。Microsoftが携帯ゲーム機の開発に関わることで、Steam Deckに対抗できるWindows携帯機がようやく実現するかもしれない。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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