「OUKITEL WP100 Titan」はこれまでレビューしてきた中で一番重いスマートフォンだ。想像以上に存在感があり、重さはなんと876gだ。参考までにGoogleの「Pixel 9 Pro」は約199g、一般的なノートPCの「Asus Zenbook A14」は950gだ。ただ、使い方次第ではかなり面白い端末と言える。
製品レビューを仕事にしている筆者だが、本機を箱から取り出した瞬間、サイズに唖然としてしまった。事前情報がゼロだったからだ。そして、すぐにこの巨大なボディの理由がわかった。プロジェクターを内蔵していたのだ。
つまり、スマートフォンの画面を壁などに映して、友人や家族とシェアできる。ただし、画面を大きく映すための調整やピント合わせ、台形補正に少し手間がかかる。しかし、きちんと動作するし、専用の焦点調整ボタンが側面に2つあるのも嬉しい。
早速開封してみた。基本的にはAndroidスマートフォンなので、初期設定はサクッと済む。5分ほどでWP100 Titanは使える状態になった。
まず、目玉のプロジェクター機能を試してみた。ホーム画面にある専用アイコンをタップすると、ファンが唸りだし、スマートフォンの画面が目の前に投影される。
操作自体はシンプルだが、焦点合わせがなかなか難しい。左側の長方形のボタンを押して調整するが、映すコンテンツの種類や投影面との距離、そして周囲の明るさによって最適なピントは変わってくる。ただ、OSアップデート後は調整が楽になった。
約1200ルーメンの「キャンプライト」機能も便利だ。SOSライトや点滅ライトとしても使えるし、普通の懐中電灯としても十分な明るさだ。実際、うっかり自分の目に向けたら、しばらく目がチカチカしたほどだ。
さらに、3万3000mAhのバッテリーを内蔵し、バッテリー持ちが数週間持続する点にも感銘を受けた。プロジェクターやキャンプライトなどを長時間使っても、バッテリーがほとんど減らなかった。普通のスマホならあっという間にバッテリーが尽きるはずだ。
なお、本機はIP68/IP69K/MIL-STD-810H認証を取得しており、悪天候や過酷な環境でも使える高耐久スマートフォンでもある。(国内編集部注:公式動画ではテント設営時に本機をトンカチ代わりに使ったり、ビンの王冠を開ける用途も披露されていた)
主な仕様は下記の通りだ。
* 6.8インチ FHD+ IPS TFTディスプレイ(1080×2460、120Hz)
* サイズ:178.30 x 84.18 x 34.00 mm
* 重量:876g
* IP68/IP69K/MIL-STD-810H認証
* MediaTek Dimensity 7300 (MT6878) プロセッサー
* 8コアCPU:4x 2.5GHz ARM Cortex-A78、4x 2.0GHz ARM Cortex-A55
* GPU:ARM Mali-G615 MC
* 16GB LPDDR5X RAM(仮想RAMで最大48GBまで拡張可能)
* 512GB 内部ストレージ
* 200MPメインカメラ(Sony S5KHP3センサー搭載)
* 20MPナイトビジョンカメラ
* 2MPマクロカメラ
* 32MPフロントカメラ
* 33,000mAh バッテリー
* 66W 急速充電
* 18W 逆充電
* 最大6ヶ月の待機時間
* 100ルーメン DLPプロジェクター(854×480)
* 1200ルーメン キャンプライト(1,500 LED搭載)
*
130dB スピーカー
* 5G/4G/3G対応、デュアルSIM
* Wi-Fi 6E、NFC、Bluetooth 5.4、GPS
* Android 14搭載
OUKITEL WP100 Titanは、決して万人にオススメできるデバイスではない。ポケットに入れて気軽に持ち歩けるサイズではないからだ。ただ、サブスマートフォンとして、プロジェクターを持ち歩くという使い方もありだろう。
WP100 Titanは(米国の)Kickstarter限定で販売中だが、4月中旬にはAmazonなどでも取り扱われる予定だ。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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