R65は7月26日、高齢者が賃貸住宅を借りにくい原因となっている「孤独死による事故物件化」の解決を目指し、特定の電気事業者に依存しない電力データを利用した単身高齢者向けの見守りサービス「らくらく物件見守りサービス」の販売を、8月1日から開始すると発表した。
らくらく物件見守りサービスは、通常とは異なる電気の使われ方を検知すると、入居者や見守り者に安否確認の連絡を行うサービス。どの電気事業者との契約であっても利用でき、電気事業者の契約変更や切り替えの手間などは不要だという。電気使用量のデータのみをモニタリングするため、入居者のプライバシーを侵害しないことも特徴だとしている。
R65はサービス開始の背景として、社会が高齢化しているにも関わらず、孤独死による事故物件化の懸念があり、日本においては高齢者が賃貸住宅を借りにくい状況が続いていることをあげる。同社が実施した調査では、賃貸オーナーの約4割が高齢者を受け入れていないことが明らかになった。
このような状況を受け、今年3月に国土交通省では「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律等の一部を改正する法律案」が閣議決定し、見守り機能が付いた「居住サポート住宅」の創設を行うなど、対策が進められている。
また電気事業法の改正により、2023年10月から、電気事業者以外の企業でも全国の電力データを利用できるようになった。これを受けてR65は、電力データの活用事業を展開するGDBLと連携し、どの電気事業者と契約していても利用できる「単身高齢者向けの見守りサービス」の実証実験を共同で実施。実証実験では、「空室率改善のため、高齢者を入居させたいが健康面でのリスクが心配」「見守りサービスに加入することで、もっと借りられる物件が増えてほしい」など、不動産会社や入居者のニーズが明らかになったという。
R65は、らくらく物件見守りサービスのローンチパートナーとしてGDBLから指名を受け、全国の不動産会社や家賃保証、賃貸保証会社等を対象に、販売パートナーを募る。同時に、10月末までの申し込みを対象とした卸価格を最優遇するキャンペーンを実施するとしている。
R65は本サービスを通じて、高齢者が入居できる賃貸物件の増加を目指していくという。
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