スマホ選びのポイント--自分にぴったりの機種に出会うために

Andrew Lanxon (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2024年03月29日 07時30分

 さまざまなメーカーから膨大な種類のスマートフォンが提供されているというのは、本来、機種選びを簡単にしてくれるはずだ。だが、時にそれは、混乱を招く原因にもなる。それは、最高品質の高性能なスマートフォンを探している場合でも、「Google Pixel 7a」のような手ごろな価格のスマートフォンを探している場合でも同じだ。市場にある優れたデバイスは、価格だけでなく、カメラのスペックや画面サイズ、ストレージ容量もそれぞれ異なる。

3台の異なる機種のスマートフォン
提供:Andrew Lanxon/CNET

スマートフォンの購入に際して押さえておきたいヒント

  • 自分が重視するポイントを把握する:スマートフォンで重視するのは、画面サイズなのか、カメラの性能なのか、それとも、バッテリー持続時間なのか。これが分かれば、選択肢も絞りやすくなる。例えば、「iPhone 15 Pro」や「Galaxy S24 Ultra」などのスマートフォンには、デジタル一眼レフカメラに匹敵する素晴らしい性能のカメラが搭載されている。写真を撮るのが好きな人は、カメラ性能の高いスマートフォンを購入するといいだろう。写真撮影を重視しない人は、かなりの額を節約できるかもしれない。
  • ミッドレンジを甘く見ないこと:前年のフラッグシップモデルの機能は、必ずと言っていいほど次の年のミッドレンジモデルに組み込まれる。つまり、プレミアムモデルとほぼ同等の機能を備えた素晴らしいスマートフォンを、その何割かの価格で購入することも可能だ。「Google Pixel 8 Pro」には優れたズームカメラが搭載されているが、無印の「Google Pixel 8」でも主要なスペックはほとんど変わらず、しかもPixel 8 Proよりも手ごろな価格で購入できる。
  • セールを狙う:大きな祝日の前後に実施される大幅な割引やキャンペーンセール、特にAmazonの「プライムデー」やブラックフライデーを狙おう。また、すぐに返品したり、交換したりする必要が生じた場合に備えて、返品期限も確認しておくこと。
  • 前年のモデル:前年のモデルはお買い得になることが多い。今年の新型モデルが発表されるまで待って、前年のモデルをお手ごろ価格で購入しよう。新型モデルが登場すると、店舗も通信事業者も既存の在庫を処分しようとする可能性があるからだ。
  • まず店舗で実機に触れる:実際に本体を見たり、触れたりするまで、気に入るかどうか分からないこともある。
  • 特にお金をかけているコンテンツがないか確認する:「iPhone」のアプリや「iTunes」の映画を多数購入している人は、今後もそれらを利用したいのなら、iPhoneを使い続けた方がいいだろう。同様に、「Android」のアプリを多数購入している人は、これからもAndroidのスマートフォンを使用した方がいい。とはいえ、別のプラットフォームに乗り換えるのも、それほど難しいことではない。
  • ケースと画面の保護フィルムを購入する:高額な修理費を避けるために、スマートフォンの本体を保護しよう。買い替えるときに、今使っている機種の買い取り価格や下取り価格を上げることができる。
ケーブルに接続されたスマートフォン
提供:Andrew Hoyle/CNET

性能か、価格か

 一般に、性能は価格に比例する。最新で、最高のテクノロジーは通常、価格も高い。フラッグシップモデルには、最高のカメラや超高性能のプロセッサーが搭載されており、折りたたみ式ディスプレイなどの最先端テクノロジーが採用されていることもある。価格が高いので、とにかく最先端のテクノロジーをポケットに入れておきたい人であれば、こうした機種を検討してもいいだろう。

 しかし、誰もがそのような最高峰のテクノロジーを必要としているわけではない。また、そのような機種を購入するには、通常、1000ドル(約15万1000円)以上かかるが、それほどの大金を投じることに抵抗を覚える人もいるだろう。幸いなことに、ミッドレンジスマートフォンの市場は、各社がしのぎを削る最も激しい戦場の1つとなっており、高性能にもかかわらず価格を抑えた機種もある。ワイヤレス充電や複数レンズのカメラなどの機能は、かつてはフラッグシップスマートフォンに限定されていたが、今では、ミッドレンジのスマートフォンでも当たり前になっている。

 低価格のスマートフォンでも、カメラの品質もしっかりしており、インターネットの閲覧や「WhatsApp」「Instagram」など、日常的な範囲で利用する分には性能も十分だ。

4Gか、5Gか

 5Gは、外出時に超高速のモバイルデータ速度を約束する最新の規格である。利用できない場所もまだあるが、5G利用可能エリアはかなり拡大しているので、2024年にスマートフォンを購入する場合は、5G対応機種に絶対に目を向けるべきだ。そして、それは難しいことではない。トップエンドのフラッグシップモデルからエントリーレベルの低価格モデルまで、ほぼすべてのスマートフォンが5Gに対応しているからだ。

 今、4G対応機種の購入を検討すべきなのは、中古市場をチェックしていて、今後数年は使えそうな旧世代モデルのお買い得品を見つけたときくらいだ。

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提供:Andrew Hoyle/CNET

画面サイズ

 総じてスマートフォンのサイズは、ここ何年かで着実に大きくなっており、「iPhone 15 Pro Max」は6.69インチ、Galaxy S24 Ultraは6.8インチまで大型化している。小型のスマートフォンはそれほど見かけなくなったが、ポケットいっぱいにぎゅうぎゅうになるような巨大な画面は欲しくないという人が検討すべき選択肢もいくつかある。

 Appleが「iPhone mini」シリーズの販売を終了したため、2022年モデルの「iPhone SE」が、現在購入できる最も小型のiPhoneとなっている。Androidスマートフォンでは、6.1インチディスプレイを搭載する「Google Pixel 7a」が比較的小型のスマートフォンの中では優秀な部類に入るが、それでも「超小型」とは言えない。

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提供:Andrew Hoyle/CNET

カメラの性能

 最近のスマートフォンではカメラ機能が大きなセールスポイントとなっており、メーカー各社も画素数やレンズの数など、より大きくて刺激的な数字を常に追い求めている。現在では、標準レンズ、超広角レンズ、望遠レンズの3つのレンズで構成される背面カメラが一般的になっており、低価格のスマートフォンにも複数のカメラが搭載されている。

 レンズが増えると、外出時の撮影の選択肢が増えるので、これは素晴らしいことだ。ただし、マルチレンズカメラならどれでもいいというわけではない。プロセッサーの性能と同様、通常は、お金をかければかけるほど、得られるものは良くなる。市場で最高峰のカメラを搭載しているのも、基本的には、最も高価なフラッグシップモデルだ。

スマホに搭載された3基のカメラ
提供:Andrew Hoyle/CNET

 注目すべきは、(デジタルズームではなく)光学ズームや、暗所での撮影画質を向上させるナイトモード、光学手ぶれ補正などの機能だ。これらの機能は明確に説明されていない場合もある。また、スペックだけを見てカメラの性能を判断することはできない。スマートフォンの写真撮影性能を本当に重視しているのなら、実際に購入する前に、レビューに目を通して、カメラの性能を確認してほしい。

バッテリー持続時間

 低価格モデルから高性能のフラッグシップモデルまで、ほとんどのスマートフォンは1回の充電でほぼ1日使用できる。大型のスマートフォンはバッテリーの容量も大きいかもしれないが、画面も大きく、また多くの場合、プロセッサーの性能も高いので、その分バッテリーの消費も速い。1日以上使用できる機種はほとんどないだろう。バッテリー持続時間に関しては、次のような点に注意しよう。

  • 常に、寝ている間にフル充電するようにする。
  • 短時間で大量の電力をスマートフォンに充電できる急速充電などの機能が搭載されているか、確認すること。対応する急速充電器が付属しているかどうかもチェックしよう。古いUSBプラグでは急速充電に対応していない可能性があるからだ。
  • ゲームや動画ストリーミングといった負荷の高い使い方を避ければ、バッテリーは長持ちする。画面の輝度を抑えることも効果的だ。
iPhoneを手に持つ様子
提供:Andrew Hoyle/CNET

プロセッサーの性能

 トップエンドのスマートフォンには、処理能力の高いプロセッサーと12GB以上のRAMが搭載されている。そのため、どんなタスクでも楽々と実行できるが、高価なフラッグシップモデルを購入しなくても、優れた性能を得ることは可能だ。

 そこそこのミッドレンジスマートフォンであれば、大抵は、日常的なニーズにすべて対応できるだけの性能が備わっている。「Google Play」ストアで提供されているゲームもほぼすべてプレイできるし、「Snapseed」や「Adobe Lightroom」などのアプリで高解像度の写真を編集することも可能だ。ほとんどのミッドレンジのスマートフォンは、ほぼどんなタスクでも処理できる。

 最も低価格帯のスマートフォンを使用すると、ゲームなどの速度が低下することに気づくはずだ。高負荷の3Dゲームをプレイすると、動きがカクついたり、突然終了したりするかもしれない。とはいえ、電子メールの送信やSpotifyの再生、Instagramの閲覧といった基本的な操作は問題なく処理できるはずだ。

必要なストレージ容量は?

 低価格のものも含めて、ほとんどのスマートフォンには、少なくとも64GBのストレージが搭載されており、そのうちの10GBはプリインストールされたアプリとスマートフォンのOSによって占有されていることもある。動画を撮影するつもりがなく、ゲームもしない人であれば64GBでも十分かもしれないが、そうでない場合は、最低でも128GBは見ておくと安全だろう。

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提供:Andrew Hoyle/CNET

 ハイエンドのスマートフォン、特に高品質の4K動画を録画できるスマートフォンの場合、提供される容量は256GB以上だ。これだけの容量があれば、古いファイルを削除すべきかどうか悩む必要はほとんどないだろう。

 microSDカード対応のスマートフォンの場合は、話が変わってくる。近ごろでは、32GB(または、それ以上)のmicroSDカードを非常に安価で購入でき、microSDカードをスマートフォンに挿入すれば、利用できるストレージの量が劇的に増えるからだ。残念なことに、最近のスマートフォンでは、拡張可能なストレージは非常に珍しい機能となっている。

確認すべきその他の機能

 以下に挙げる機能の多くは、今やさまざまな価格帯のスマートフォンで当たり前になっており、購入の際に確認するべきポイントだ。

  • 指紋スキャナーや顔認証によるロック解除:スキャナーは、本体背面に搭載されていることもあれば、目に見えないかたちでディスプレイに組み込まれていることもある。これらは生体認証セキュリティと呼ばれており、PINを覚えておくよりも安全だ。
  • 耐水性:雨の中で電話に出ることがよくある人は、最低でもIP67等級のスマートフォンを探してほしい。水がかかったり、飲み物をこぼしたりした場合も本体を守ることができる。
  • ワイヤレス充電:この機能は多くのスマートフォンで提供されている。現在では、対応する充電パッドを使用することで、より高速なワイヤレス充電が可能になる製品もある。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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