「iPhone」などのスマホで夜の写真をきれいに撮影する6つのヒント

Andrew Lanxon (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2023年11月22日 07時30分

 かつてスマートフォンのカメラは、基本的に昼間の明るい太陽の下でないと使い物にならなかったが、ハイエンドのカメラを搭載した今どきのスマートフォンは、日没後でも本当に高画質の写真を撮影できる。「iPhone 15 Pro」やサムスンの「Galaxy S23 Ultra」といったハイエンドのフラッグシップデバイスには、真夜中でも明るくて高精細な写真を撮影できるナイトモードが搭載されている。「Google Pixel 8」のような手頃な価格のスマートフォンでさえも、驚くほど高性能の夜間撮影機能を備えている。

各種スマホ
提供:Andrew Lanxon/CNET

 以前だと、夜間にそうした写真を撮影するには、デジタル一眼レフカメラを三脚に取り付けて、長時間露光撮影を行う必要があった。しかし、今どきのスマートフォンは、追加の機器をまったく必要とせずに、夜間でも見栄えの良い写真を撮影できる。これは素晴らしい。日没後に見栄えのいい写真を撮りたいときに、毎回、重いカメラと三脚を抱えて、町に出掛ける必要がないからだ。

Galaxy Sで撮影した写真
「Galaxy S」シリーズのカメラは驚くほど高性能なナイトモードを搭載している
提供:Andrew Lanxon/CNET

 しかし、印刷して、壁に飾りたくなるようなお気に入りの写真を撮影したいなら、暗くなるのを待って、スマートフォンをさっと取り出すだけでは不十分である。数年後に見返したくなるような写真を撮るには、まだまだ努力が必要だ。

 本記事では、夜間にスマートフォンで素晴らしい写真を撮影する方法について、ちょっとしたヒントを紹介する。

  1. ナイトモードを有効にする方法を確認する
  2. 「モーションモード」を使用する(搭載されている場合)
  3. シャッターチャンスを待つ
  4. 光源を探す
  5. スマートフォンをしっかり固定する
  6. 写真を編集する

1. ナイトモードを有効にする方法を確認する

 スマートフォンにナイトモードがある場合は、撮影を始める前に、ナイトモードがきちんと有効になっているか確認することが重要だ。「iPhone 15」シリーズ(やそのほかの最近のiPhone)などの場合、ユーザーが暗い場所にいることを検出すると、ナイトモードが自動的に起動する。一部の「Android」スマートフォンでは、暗い場所で素晴らしい写真を撮影するのに必要な特定の撮影モード(「Galaxy S23」シリーズではシンプルに「ナイトモード」、Pixel 8では「夜景モード」と呼ばれる)が用意されている場合がある。

 機種ごとにオプションや名称が異なる可能性があるので、手持ちの機種でナイトモードを使用する方法が分からない人や、そもそもそうした機能が搭載されているかどうか分からない人は、スマートフォンの機種名と「ナイトモード」でGoogle検索を実行すると、すぐに答えが分かるはずだ。ナイトモードはスマートフォンのカメラに必須の機能になってきているので、ここ何年かに発売された新しい機種であれば、おそらく、何らかの機能が標準で搭載されているはずだ。

クリスマスのイルミネーションを撮影した写真
提供:Andrew Lanxon/CNET

2. 「モーションモード」を使用する(搭載されている場合)

 Pixel 8と「Pixel 8 Pro」(前世代の「Pixel 7」シリーズも)は、夜間でも通常の高画質写真を撮影できるが、長時間露光モードも備えており、通常なら三脚を使用しないと撮影できないであろうクリエイティブな写真を撮影できる。このモードは、日中に滝などをぼかしたいときに利用できるが、夜間の撮影にもかなり使える機能だ。特に、街中を走行する自動車などの被写体を撮影するのに非常に適している。

Pixel 7 Proで撮影した写真
「Pixel 7 Pro」で長時間露光モードを使って撮影した写真
提供:Andrew Lanxon/CNET

 長時間露光すると、ヘッドライトとテールライトがぼやけ、静止した球状の光が幻想的な線となって、くねくねと筋を描いていく。このような写真を撮影するには、スマートフォンのモーションモードを使用して、必ず「長時間露光」をオンにしよう。このような長時間露光の写真でベストショットを撮影するには、カメラを固定し、静止した被写体(建物や街灯など)と動く被写体(自動車、バス、自転車に乗った人など)の両方を含む写真を撮影するといい。ある程度の練習が必要で、うまくいくことも失敗することもある。うまくいった場合の仕上がりは本当に素晴らしく、夜の写真がさらにクリエイティブなものになる。

 ただし、この機能はすべてのスマートフォンに標準で搭載されているわけではない。同じ効果を再現しようとするサードパーティー製アプリもいくつかあるが、筆者の知る限り、うまく機能するものや、Pixelに匹敵する品質を出せるものは、あまり多くない。

3. シャッターチャンスを待つ

 街並みを撮影した素晴らしい写真には、被写体として人間が含まれることが多く、夜間はそうした写真を撮影する絶好の機会になることもある。ただし、光源が限られている場合は、被写体の人間が自分の求めている位置に来てくれるまで待たなければならない。それには、ある程度の忍耐が必要になる場合もある。

ナイトモードで撮影した2枚の写真
左は道にできた光だまりを歩いていく人物を捉えた写真。右は自転車に乗った人物が走り去っていくところ。
提供:Andrew Lanxon/CNET

 例えば、街灯に照らされた道路で写真を撮っているところを想像してほしい。それぞれの街灯が光だまりを作り出している。そして、誰かがその中を歩いていくと、一時的に光に照らされた後、再び暗闇の中に姿を消す。そうしたケースでは、指をシャッターボタンに近づけて、いつでも撮影できるように準備しておくことをお勧めする。何分か待たなければならないかもしれないが、やがて、その光だまりの中を歩く人が現れたら写真を撮ろう。忍耐は本当に報われることもある。

4. 光源を探す

 最近のiPhoneやGalaxyは、暗所でも素晴らしい写真を撮影できるが、魅力的な写真に仕上げるには、写真に何らかの光が必要だ。したがって、森の中で一番暗い場所に行っても、良い写真を撮れる可能性は低い。代わりに、都市の中心部など、人口密集地に行ってみよう。街灯や店舗のウィンドウディスプレイなど光源がたくさんあるからだ。クリスマスの時期ならイルミネーションもあるかもしれない。

5. スマートフォンをしっかり固定する

 スマートフォンのナイトモードでは、デジタル一眼レフカメラで数秒間の露出撮影をするときと違って三脚は不要だが、それでもベストショットを撮影したいのであれば、撮影時にスマートフォンをできるだけ動かさないようにしよう。三脚がない場合は、低い壁やごみ箱など、撮影中にスマートフォンを固定できる場所を探そう。

 近くに何もない場合は、スマートフォンを両手でしっかりと握って、胸の近くで構え、ひじを腹部の方にグッと押し込むと、スマートフォンを安定させることができる。こうすると、手ぶれが抑えられるので、より高精細な画像を撮影できる。

6. 写真を編集する

 これは良い写真全般に言えることだが、撮影は、良い作品を生み出す過程の半分にすぎない。撮影した写真が真の芸術作品に姿を変えるかどうかは、編集の腕にかかっている。筆者はほとんどの場合、「Adobe Lightroomモバイル版」を編集作業に使用しているが、Googleの「Snapseed」も非常に多機能で、「iOS」版とAndroid版が完全無料で提供されている。

 性質上、夜の写真は暗くなることが多いので、最初に露出を上げたくなる人もいるかもしれない。ただし、これには注意が必要だ。暗所で撮影した写真には、たとえ高性能のナイトモードを使用した場合でも、画像ノイズ(ぼやけた粒子)が発生し、それらのノイズは、画像を明るくすればするほど粗くなる。バランスを良くするために、(特に明るい街灯を撮影した場合は)明るい部分の一部を暗くし、影の部分を少しだけ明るくする必要があるかもしれない。細部に注意を払いながら、手を加えすぎないように気をつけてほしい。

 そこから先は、自分の美的感覚次第なので、時間をかけて、利用できるツールを試し、どのような編集が可能なのか見てみよう。個人的には、夜間のシーンは、明るい光と暗い背景の自然なコントラストがモノクロ変換に適しているため、白黒画像にすると素晴らしい見栄えになることが多いと感じている。

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提供:Andrew Lanxon/CNET

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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